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げんぞう
今通っている道場で居合を学ぶときに最初に学ぶことです。
刀を真向に抜き打つ場合も、水平に抜き打つ場合も、下から上に抜き上げる場合も、鞘の鐺はいきなり下に動き出して、「離れ」の瞬間に鞘は縦になっていなければいけません。
おそらく他の居合の流派ではそのような指導はないと思います。
真向や下から上に抜く場合は特に問題ありませんが、刀を水平に抜き打つ場合、刀が横方向に動くので鞘を引くと鐺も横方向に動きます。
当たり前のことで、他の流派を見ても鞘を縦に落として抜くのは見たことがありません。
物理的に考えても鐺が下に動くというのは不可能に思えるのですが、師の鞘の鐺を持たせてもらうと、確かに下に動き出すのです。
我々も門弟同士で鞘の鐺を持ち、確かめながら長いこと稽古を続けてきました。
出来ることもありましたが、たまたまのような感じで、その時の感覚を確かめながら雲をつかむような稽古を続けてきました。
師は言葉を尽くして指導してくれましたが、なかなか出来るようにはならず、「縦落し」という言葉と実際に縦に落ちる鞘だけを頼りに稽古してきました。
師は病に倒れて指導が出来なくなり、一昨年亡くなりました。
師が倒れてからは息子さんが館長を継ぎ、我々もそれまで同様に稽古に励んでいます。
最近ようやく鞘を縦に落として抜くことが出来るようになりました。
それでも、本当にこれで良いのかと自間自答しながら稽古しています。
ようやく入り口に入ったかどうかという感じですね。
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