今日はﾈﾁｺﾔﾝの病院です頑張れﾈﾁｺﾔﾝ人間はただ付き添うしかできない

子供の頃は寝たくない夜と起きたくない朝しかなかった。毎日が辛くてつまらないから明日が来ないことを願ってたし、明日が今日になったことを拒絶してた。抑うつで感情鈍麻だったのかも知れない。明けない夜はない的なネットに蔓延る浅はかな綺麗事の類を子供ながらに理屈こねて論破してた。何がだよ、どれだけ辛いか想像も付かないくせに、お前らの想像の外側にこの苦しさがあるんだよってずっと人生に冷めてた。人生を呪ってた。

そんな俺が大人になってからの方が人生が楽になったのは自由を得たからなのかな。でも労働を課せられてるし生活には追われてるし考えないといけないことも増えたし金はないし友達はいないし恋人もいないし体は衰えていくし、ないものの方が多い。この先自由とはかけ離れていくしかない。

不自由で仕方なかったあの頃との違い。物理的自由、経済的自由というよりただ自由を得た感覚だ。自己理解と人生への解像度が上がったのと少しは賢くなれたからなのかな。それに他者理解も少しは出来るようになった。想像力とか共感力とかとも言えるかも知れない。他人の視点を想像する、他人の人生を知る、他人の感情を推し量る。優越劣等を交えずにただ知ることによって世界には自分1人ではないことと自分だけが辛いわけじゃないことを理解した。
親も兄弟もみんな精一杯生きた結果なんだって、選択を間違ったのかも知れないけど、もっと賢く生きれたのかも知れないけど、全部仕方なかったんだって少し呪いが解けて子供の頃より精神的自由を得たんだ。だから深く呼吸ができるようになったんかもな。