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味しらべおいも好き

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嘘つき


朝の歩幅は 少しだけ早くて
角を曲がるたび 理由が減っていく
濡れた靴底 アスファルトが
黙って全部 覚えてるみたいだ

言えなかったことが
喉で錆びて
言わなかったことが
胸で鳴る
正しさより先に
触れてしまった
それが全部 純情だった

守るふりをして
遠ざけた日々
離した手の温度
まだ 残ってる

純情は 壊れやすくて
賢くなるほど 置いてかれる
それでも 疑わずに
信じたままの 傷がある

笑い方も
間違え方も
不器用なまま
選んだんだ
捨てられなかった
この気持ちを
純情と呼ばずに
なんと呼ぶ


夕方の影 電柱が伸びて
世界が少し 嘘をつき始める
誰かの正解が 増えるたび
自分の居場所が 透けていく

強くなるって
忘れることじゃなくて
弱いまま
立ち続けることだって
知らなかった
ただ 向いていた


守れなかったこと
謝れなかったこと
それでも消えない
一行の本音

純情は 報われなくて
計算に合わない 感情で
それでも 確かに
ここに在ったって言える

疑うことを
覚える前に
差し出した
この手が
今も震えてるなら
それでいい
それが
純情だ

濡れたままの心を
乾かすふりで
火をつけるような
優しさはいらない

間違っても
戻れなくても
選んだ瞬間は
嘘じゃない

純情は 声が小さくて
世界に負ける 音量で
それでも 確かに
生きていた証だ

削れても
笑われても
引き返さず
抱えたまま
失くせなかった
この感情を
純情って
呼び続ける


夜の歩道に
残る足跡
振り返らずに
消えていく
それでも
胸の奥で
まだ
歩いてる
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