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臼井優
膵臓の中に散在する島状の細胞の集まりで、血糖値を調節するインスリンやグルカゴンなどのホルモンを分泌する重要な内分泌器官です。ドイツの病理学者パウル・ランゲルハンスが発見したことに由来し、主にβ細胞(インスリン)とα細胞(グルカゴン)から構成され、この機能不全が糖尿病の原因となります。
主な特徴と役割
位置と構造: 膵臓の大部分を占める消化酵素を出す細胞(外分泌細胞)の中に、海に浮かぶ島のように点在しています。
細胞の種類:
β(B)細胞: インスリンを分泌し、血糖値を下げます(約75〜80%を占める)。
α(A)細胞: グルカゴンを分泌し、血糖値を上げます(インスリンと拮抗作用)。
D細胞: ソマトスタチンを分泌します。
機能: 食後の血糖値上昇に応じてインスリンが分泌され、血糖値を正常に保つ役割を担います。
数: 膵臓内に約100万個存在すると言われています。
発見と命名
1869年、若き日のランゲルハンスが学位論文でこの細胞集団を発見しましたが、その機能は不明でした。
後に、この細胞が血糖調節に関与していることが判明し、発見者の名前をとって「ランゲルハンス島」と名付けられました。
臨床的意義
糖尿病: ランゲルハンス島のβ細胞の機能低下や破壊によりインスリン分泌が不足することで、糖尿病(特に1型糖尿病)が発症します。
抗体検査: 抗ランゲルハンス氏島抗体(ICA)は、1型糖尿病の診断や進行度を測る指標として用いられます。

だいちゃん
臨床心理士を目指して勉強します。
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