おれはクラスの明佳里のことが好きだ。学校では時折り見せる無邪気な笑顔がとても愛らしい。そんな明佳里は実は誰よりも思慮深く、昏い瞳を放っているときがあって、この世の全ての絶望を背負いこみ世を憂いているのだ。