わたしはいつ自分が悪人になるかわからないしいつ悪人だったかもわからないことが怖いので、自分の善性を信じ通してそれに反するものを悪たらしめようという仕草がとても苦手なのだが、この自覚自体が自らの善性への独りよがりな信頼にほかならないことに思い至るとどうしようもなくなってくるな。