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あちょー

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いまの実家に引っ越したのは僕が小2の頃で、引っ越し祝いと弟のひと誕生日を兼ねて、親戚が集まった日のこと。
中古で買った家に親戚が集まって賑やかな雰囲気が家中に満ちてた。
まだ他人の家みたいに感じる家の中で、何か用事があって、みんなが集まってる二階の和室が二間続いてるところを目指して、階段を上った。
階段を上がるとベランダとつながる踊り場、奥に向かう所にに2段だけの小さい階段があり、その階段を上がったところに縦長の小さい模様が入った刷りガラスを嵌めた扉があるが、そこを通るために開きっぱなしにしていた。
扉の先に短い廊下があり、廊下を挟んで左に二間続いた和室、右にも和室。
行き来しやすいように、襖も全開にしていたので、踊り場に着いたら、二段の階段の上の扉に嵌めたガラスが、廊下を挟んだ右側の部屋を反射して写していた。
奥に向かいながら、見るともなしに、右の和室を写すガラスに目をやると、部屋の中に女の子の日本人形が置いてあるのが写し出されていた。
キジの剥製とか熊がシャケを咥えた一刀彫りの置物とか、前からこんな調度品あったん?と思うものが引っ越し先には飾られてたので、知らんかったけど、日本人形もあったんや、と思って、気にも留めなかった。
食べ物や飲み物を運んだり、従兄弟たちと走り回ったりして、その扉の前を何度も通り過ぎて、その度、日本人形が写っていた。
退屈を持て余した頃、そういえば、見慣れない日本人形、どんなのか見に行こうと、廊下の右の部屋に入ったら、そんな人形はどこにもない…
あれ?
赤い着物の白い顔でおかっぱ頭の日本人形…
そんなん、ないやん…
もう一度同じ方向から扉のガラスの反射を見に行くと、確かに、日本人形は写ってる。
飾り棚がそこで、日本人形がここやから、部屋のこの辺にあるはず…
場所を確認して、もう一度、廊下の右の部屋に行って、飾り棚は確かにある、この方向やから、この辺に日本人形がないとおかしいのに、どこにもない…
同じことを数回繰り返していたら、父親がそこを通りかかったので呼び止めて、ちょっとこっち来て!
ほら、ここからあの扉のガラスに右の部屋が写ってるやろ?
うん…
日本人形も見えるやろ?
うん…
けど、来てみて!この部屋には日本人形なんかないねん!
そんなこともあるやろ…

え?!それだけ?!
興味ないの?!
気にならないの?

実体験の話。のちのち、高校生になった時から、その日本人形が写っていた部屋が僕の部屋になるのですが、その部屋で不思議な体験をたくさんしました…

続きは次回の講釈で…
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ご家族にもガラスに映った日本人形は見えていたんですね!! なかなか聴かない話で面白いです!!

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