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Toshizo
#GRAVITY日記
「本日天気晴朗ナレドモ波高シ」
この13文字には日本存続の大いなる意味が!
初めて聴いた方は「なんのこっちゃ?」でしょう。
歴史好きの一部の方は、「あぁ、あれね」と直ぐに気付くでしょう。
1905年(明治38年)5月27日の早朝
日本と戦争中だったロシア(日露戦争)は、
ヨーロッパのバルト海に配備していたバルチック艦隊を日本海ヘ半年以上も前に向かわせました。
これを発見した日本は東京の軍令部に
「敵艦見ユトノ警報ニ接シ、連合艦隊ハ直チニ出動、之ヲ撃滅セントス」
という電文を送ろうとすると
この末尾に付け加えられた一文が、「本日天気晴朗ナレドモ波高シ」です。
そして付け加えたのは、日本海海戦の作戦を考えた海軍参謀の「秋山真之」でした。
彼は頭の切れる天才的な戦術家で、この一文の深い意図とは?
前半「天気晴朗」
過去に日本の艦隊は濃い霧のため敵艦隊に逃げられた苦い体験が何度もありました。
だけど今日は霧で敵艦を見失う可能性が低い事を端的にこの4文字で表現したのです。
後半部分、「波高シ」
大きく2つの意味がありました。
1つ目。
日本海軍は小型艇による先制攻撃を予定していましたが、波が高いと小型艇は出撃できないのでこれを取りやめること。
2つ目。
小型艇の出撃がない場合、戦いは大型艦同士による大砲の撃ち合いになります。
大砲は波が高いと命中率が下がるので重要になってくるのが砲撃技術。
日本は訓練をしっかり行っていたので、砲撃の精度はロシアより高いと自信がありました。
「波高シ」の3文字は、日本有利の状況で戦える事を伝えたかったのです。
日本語の機能としての美しさ、それは状況を明確に捉え、簡潔に且つ深い意味を多数込めて伝える事ができる事と僕は想います。
伝える術、そしてそれを理解する創造性、感受性が、複雑化した現代で瞬時に求められてます。
これもお互いの「思い遣りの心」が紡がなければ到底できません。
「俳句」がいい例で、古の日本人はそれを既に理解して「俳句」を生み出したのかも。
現代に生きる僕たちも古の人達に負けぬよう、
「端的な言葉で心が通じ合える思い遣り」
により深く重要性を感じなくてはと
僕は「秋山真之」を通じて痛感したと
伝える。
参考
#司馬遼太郎「坂の上の雲」






「坂の上の雲」より 「Stand Alone」
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