片耳にお気に入りのプレイリストが流れる。12時を回った夜の街を彷徨うみたいにして歩くと、呼吸のたびに輪郭がもろく溶けだしてゆくような感覚に陥って、息を吸ったあと肺に残る冷ややかな気温だけが生きている証明だった。溢れないよう、そっと口元を抑えて駆けた。