新しい地理教師の衝撃的な初回授業

高2の一学期始まったとき
新しく地理の担当になった細身のおじさん先生。
初めての授業で地球儀をぶん回しながら教室に入ってきました。すこし強面な先生で緊張してたのにそんな緊張感を忘れるぐらい、初めての授業でマジックをしたりして楽しませてくれました。

その先生はいつでも笑顔で元気でとても優しくて、でもちょっと授業がわかりにくくて。上白石萌音ちゃん好きの先生の授業がおもしろくてみんな大好きでした。

体調を崩して遅刻して、遅刻の理由を書いた紙をもってその先生にハンコを貰いに行った時、その先生は心配そうな顔をして
「辛いだろうに、真面目なんだね」
と仰ってくださったこと。その時精神的に辛くなってた自分はその言葉にすごく救われました。

高2の終業式。まさかのその先生が離任式に出ていて、たった1年で別の高校に転勤なさるということを知ってすごく悲しかったです。

最後の離任なさる先生方一人一人のスピーチ。
あの先生は何を言うんだろうと皆が悲しみつつ注目していると、マイクの前に立ったあの先生は話し始めました。

「私〜…キノコ派なんですよ」

校長先生ふくめ皆唖然としてました。でも先生らしいなと思い、みな笑ってました。
「私の調べによるとー」とたけのこの里ときのこの山について呆れるほど自慢げに話していた先生。
今思うと、みなが悲しい顔をしていたのがいやだったからいつも通り、初めの授業のように、想定外のことをして笑わせてくれたのかなと胸が熱くなります。

そんな先生の最後の進路についてのお話。先生はいつになく真剣な落ち着いた声で私たちに言いました。

『向き不向きじゃない。前向きなんですよ。』

その先生は私たちに挑戦することの大切さ、好きなこと･趣味を忘れないことの大切さを教えてくださいました。
おもしろくて、笑顔で、底なしに優しくて、ちょっと変わった魅力的な先生。

今となっては1番大好きな言葉です。
俺が誰よりも尊敬してた先生。
本当にお世話になりました。
素敵な時間をありがとうございました。

届くかはわかりませんが、一言だけ。

ねぇ先生、あなたがある日の授業で飲んで欲しいとおすすめしてたペットボトルの炭酸のブラックコーヒー。授業終わりに苦いの無理だから飲めないと話しましたよね。

今ではもうちゃんと飲めるようになりましたよ

#離任式
#先生お元気で