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中大兄ショータ

中大兄ショータ

『秘伝のタレでお客様を和える』

@にゃる に捧ぐ

「いいか! ご先祖さまから引き継いできた『秘伝のタレ』なんだ。大事に扱うんだぞ」

「はい! 親方!」

グナン通りにある串焼肉の店はこのグナン通り1番の老舗であり町1番の人気店であった。店は1階にあり、2階に店主と弟子が住んでいる。
この店は肉が美味しいことは当然だが、なんと言っても、創業以来の秘伝のタレが町の人を魅了する。
この独特な味わいには、店主しか知らない原液であるタレと調合スパイスに秘密がある。そこへ、一定期間経ったら追加される新たな原液とスパイスを加えて味を保っているのだ。ここまでは、店主が客に語った内容だった。

原液のタレと調合スパイスの秘密を探ろうと他の店は間者を放つが、失敗する。間者が帰ってこないのだ。
間者を放った店主達は、秘密を知った間者はそのまま別の店に情報を売っているのではないか、あるいは店に住んでいる店主達に殺されたかと考えていた。本来なら、衛兵に告発すべきだが、証拠も無く、自分達の行動もあるので積極的に動けない。

ある日、あの串焼肉屋から招待状が届いた。
内容は、自分の隠居と。秘伝のタレの継承だった。そしてグナン通りの店主達を招いて食事をしようと言う内容だった。

この手紙を受け取った人達は自分の幸運に喜んだ。時は経ち、その日がやって来た。夜、グナン通りに店を構える店主達が揃っていた。弟子が出迎える。

「皆様。親方が特別な席で皆さんに秘伝のタレを使った料理でおもてなしをしたいと奥で待っています。ご案内致します」

案内された店主達は店の奥は地下に案内された。秘密の場所での食事。メインディッシュには秘伝のタレの継承。案内される店主達の気持ちは高ぶる。

「親方、お客様が来ました」

扉を開けるとそこには先客がいた。立派な椅子に座る先客が言う。

「おぉ。今日の酒のともですな」

「はい。ようこそいらっしゃいました」

親方がやってくる。

「今日はお招きありがとう。早速、食事にしますか」

その言葉に、店主と先客たちは笑った。

「はい。食事にしましょう・・」

ニヤリと笑う店主の口を見た1人が驚く

「て、店主。その歯は・・!?」

「お気になさらず。さぁ、こちらへ」

「きゅ、きゅうけつk!」

町1番の串焼肉は秘伝のタレを新鮮な肉に和えて焼く。その香りは町の人を店に誘う。
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コメント

中大兄ショータ

中大兄ショータ 投稿者

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「そういえば、向かい側の店潰れたな」 「なんか店主が失踪したらしいぜ」 「へー。親方。ん! 親方、タレを追加したでしょ。コクが違うね!」 「そうなんですよ。新しく『追加したて』なんですよ」

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にゃる

にゃる

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ひょえー!!なんかすごいサスペンスが出来あがっとるー!!😳 ショータさん、お見事です👏👏👏 ありがとうございます!!🙇‍♂️ そして、前段の「この店は "肉" が美味しいこと」。まさか...😨

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中大兄ショータ
中大兄ショータ
ただの『美味しい肉』ですよ😏 それに原液のタレは、ね・・😏
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スピカ

スピカ

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にゃるさんの投稿から来ました。 素晴らしいです👏👏👏

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中大兄ショータ
中大兄ショータ
ありがとうございます🙇‍♂️ スピカさんも、くれぐれも『秘伝のタレ』と『美味しい肉』の店にはご注意を・・・
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つぐみ

つぐみ

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めっちゃおもしろかった!! 文章構成がとにかく上手いですね。 さすが長編小説書ける文才の持ち主です。すごい! オチがめちゃくちゃ秀逸で、間髪入れず頭に戻ってもう一度読みました! 細かなところに「あれ?w」と思う言葉が散りばめられていて2回目読んだ時もすごくおもしろかったです。

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中大兄ショータ
中大兄ショータ
ありがとうございます🙇‍♂️ 色々と仕掛けはありますが。お気に入りは、弟子の言葉をどこで区切るかで印象が変わる仕掛けでした。
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