共感で繋がるSNS
GRAVITY(グラビティ) SNS

投稿

ささら

ささら

『地下室の手記』を読んでまず感じたのは、「面倒くさい人だなあ」という率直な印象。内容はひたすら内省的で、過剰な自尊心と自意識は現実と一致しない。情緒も理屈もめちゃくちゃで読んでいて苦しい。身近なところに不満をぶちまけ、そして自己満足している感じ。SNSをやってるとよく見かける。「何と戦っているのか分からないくせに戦った気になっている」あの感じ。なのだが、「コイツ可愛いぞ…!!」と思ってしまう瞬間がある。

手記という形式ゆえに、本来考えなくていい読者の反論を主人公が勝手に想定し、挙げ句「それはそうなのだが」と自己論破で落ち込む。なんて滑稽なんだ。滑稽なんだけれど、やっぱりどこか親近感がある。てか、既視感がある。

もしかして、僕ですか?
あまり認めたくない事実だけれど、認めまいと必死で理屈をこねようとしているところが、もう本作の主人公そっくりな気がして負けな気がする。てか、ここで負けって言葉が自然に出てくる時点でそうなの。

思い返せば、法事の席で苦手なおばさんに「楽な姿勢でいいからね」と言われたのに、なぜか意地になって二時間ずっと正座を続けたことがある。十五分で崩した従兄弟を横目に覚えた、あの謎の優越感。あの「何と戦っているんだオマエ感」。

僕ってもしかしたら地下室に住んでるのかもしれません。そう思わせてくれる作品でした。
GRAVITY7
GRAVITY110

コメント

ともむ

ともむ

1 GRAVITY

感想、お上手〜[ほっとする]

返信
ささら
ささら
ふだん感想は内に秘めたままでいることが多く、人の目に触れることに戦々恐々としながらの投稿でしたので、その一言に救われました[おねがい]
1 GRAVITY
ごから(5辛じゃない

ごから(5辛じゃない

0 GRAVITY

地下室男の地下生活は数年、ささらの正座は二時間。年季が違うよ[激おこ]

返信
ささら
ささら
それはそうなのだが...
2 GRAVITY
——さらに返信を表示(1)
エリアス

エリアス

0 GRAVITY

大学生の頃読んで「ここまでではないにせよ結構これ自分じゃね…?」となった本だ

返信
ささら
ささら
よかった..僕だけじゃないんですね... 少しホッとしました[大泣き]
0 GRAVITY
関連する投稿をみつける
話題の投稿をみつける
関連検索ワード

『地下室の手記』を読んでまず感じたのは、「面倒くさい人だなあ」という率直な印象。内容はひたすら内省的で、過剰な自尊心と自意識は現実と一致しない。情緒も理屈もめちゃくちゃで読んでいて苦しい。身近なところに不満をぶちまけ、そして自己満足している感じ。SNSをやってるとよく見かける。「何と戦っているのか分からないくせに戦った気になっている」あの感じ。なのだが、「コイツ可愛いぞ…!!」と思ってしまう瞬間がある。