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しん

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Netflixで「世界の終わりから」を再鑑賞。

紀里谷和明の引退作。混乱を極め、自らを破滅に導く人類とこの世界は救うに値するのかという問いをテーマに、現代社会の絶望と微かな希望を描く。

放浪と飽和の末に生まれたこの問いは、監督の人生のみならず世界全体の実像を浮き彫りにし、切実なメッセージとして〈未来〉へ託される。本作自体が映画という一つのタイムカプセルとして、〈想いの海〉を渡り世界に届いてゆく。

世界の救済という言葉では到底表現しきれないこのテーマは、一流のビジュアライザーである紀里谷の映像で形式化される。言葉の型枠を遥かに超えた圧倒的なドラマが、確かにそこにある。彼はクリエイターとして新たな群像劇の在り方を創造し、世界に提示した。これが彼の最後の贈り物なのかもしれない。

私は彼のメッセージを確かに受け取った。世界は変わる必要がある。このメッセージが働きかける世界は〈未来〉だが、その定義が曖昧なように、行動を起こさねばならない人間は今の私たちを含む全員なのだ。私たちと私たちの社会に、彼のメッセージを受け入れる覚悟はあるか。

世界が変わり、私たちが変わるのではない。私たちが変わり、世界を変えねばならない。ハナのように、誰もがこの世界に絶望したかもしれない。それでも私はこの世界を愛したい。

「世界の終わりから」はNetflixで配信中。
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