：読書好き妊婦の暇つぶし作戦会議！友達が選んだ小説たちとは？

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うたら

2024/02/12

前に友達が妊娠した時に、暇すぎるからなんか面白いシリーズものの小説の一作目だけを数冊貸してくれ、面白かったら続刊は自分で買うからという依頼を受けて、そこは本読みの性かウキウキで10冊ぐらい貸し出した。ジャンルは何でも良い。むしろオールジャンルくれということだった。何が好きかは分からないからな。

しゃばけ。天冥の標。ミレニアム。新宿鮫。森博嗣のS&Mシリーズ。ジェフリー・ディーヴァーのライムシリーズ。神林長平の敵は海賊。乾石智子の夜の写本師。京極夏彦などなど。彼女の読んでいるものを避け読みやすさも考慮してエンタメ度が高いものを選んだつもりだった。貸し出してから2日後、何かが引っかかったような気持ちになり再度リストアップしてみた。うむ。悪くなかったよな。

──あ。

姑獲鳥の夏！！

これだった。これはいけなかった。京極夏彦氏の衝撃のデビュー作。百鬼夜行シリーズの1巻目。ネタバレは避けるがこれは絶対に妊婦におすすめしてはいけない本だった。なんでウキウキで渡しちまったんだ。いや日本のシリーズもの小説を語る上で外せない作品ではあるけども。

旦那（友達）に連絡しソッコーで回収してもらい事なきを得たが、あれほど自分の視野の狭さを痛感したことはない。

彼女はというと出産後しばらくして落ち着いたあと、読む前に回収されていったその本が気になっていたらしく買って読んでみたそうだ。なるほど。たしかにこれはキツイな。あの時読まなくて良かった。けど面白いのでもう絡新婦の理まで読んだ、と。あと新宿鮫も全部買ったらしい。そっちかー。と意外な驚きと嬉しさがあった。

本読みはオススメを聞かれるととても張り切るという話。