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Ruka
金六さんが肝臓癌末期で入院した。
新人の時から、金六さんは入退院を繰り返して。
入院中も、点滴したまま、
抜け出して犬の散歩に行ってしまう人だった。
生保で天涯孤独、自由な人だった。
私の夜勤中に、
金六さんの点滴が漏れて、
もう一度、針を刺すけど、
もう血管が糸のように細くて入らない。
金六さんに、
「何か出来る事はない?何がしたい事はない?」
って聞くけど。
「もう、いいんだよ。」
って言ってくれて。
そして、そのまま亡くなられた。
友人の方達がお迎えに来て下さり、
金六さんは、幸せだったよって。言ってくださり、
金六さんの犬は、友人が引き取る事になった。
朝になって、
夜勤が終わって、病院の入り口を出ると、
犬がいた。
私は、
あーって、
泣きながら、その犬のそばに行って、
あやまった。
「ごめんね。私、間違えた。
会わせてあげれたのに。
今日が、最後だって分かってたのに。
金六さんが、最後にしたい事なんて一つしか
無かったのに。
私なら、おまえを金六さんに会わせて
あげれたのに。
ごめんね。もう金六さん居ないの。」
って。
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