海外出張最終日前夜。｜てんの投稿-GRAVITY(グラビティ) SNS

海外出張最終日前夜。
初の海外生産拠点立ち上げに向けて、日本での実習期間から含めて半年以上仕事を教えてきたタイの子たちから飯に誘われた。

ハッキリ言うけどこいつらの給料は俺よりとてつもなく低い。洗濯機すら買えないほどに。大きな桶を2つ用意して手洗いするそうだ。
タイに戻ってきて、会社の近くにルームシェアで住んでる子も少なくない。子供と離れて暮らしている子もいる。
なのに飯を奢られた。払わないでくれと。私たちに奢らせてくれと。

次回は7月に来る予定なんだけど「次も絶対来てくれ」「ビザ取ってタイにいてよ！」「タイ語は私が教えるよ」と、すごく懐いてくれている。

俺は基本、口も性格も悪い。偉くもないのに偉そうだ。
失敗したら考えさせる。なぜそうなったのか、次はどうしたらいいか、その答えは俺に聞く前にまず考えなさい。俺が仕事を出来ても意味が無い、お前たちが出来るようにならないとダメなんだよ、と。怪我するようなことしない限りは怒らないがよく叱る。なるべくその分褒めることも忘れないよう一応は心がけている。

俺は今回、この子達が出来るようになるサポートをする為にタイに来た。自分から志願したし、上司から選抜もされた。
手当も出てるし滞在中の宿泊先も役員クラスに優遇されている。なんなら自信もあった。

でも最終日を前にして思う。俺はこの子達に何をしてあげられたのか。何を残して何を伝えられただろうか。
上司や周囲の期待にどれくらい応えられたのだろうか。もっと出来たこと、考えられた選択や方法はたくさんあったんじゃないか。

すごく悔しい。仕事でこんなレベルの不甲斐なさを感じるのは本当に久しぶり。

飯、ありがとな。美味しかったぞ。
7月にまた来る時までにもっと頼れる先輩って思って貰えるように頑張るから、お前らも頑張れ！
握手とかハグされるとおじさんすぐ泣きそうになるから、あんま気軽にしてくるなよ！