オベール邸コンクリートの壁に囲まれた牢屋のよう。水道も止まり、電気も止まっている。その廃墟で数枚の札を何千回も数えて生活してきた。兄のくれる肉を貰い、酒を呑み、唯一ある泥に汚れた毛布に潜り寝た。化粧道具も兄の金で買ってもらい、ただひとつアンブロシア学校の制服が夏と冬ある。