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ぱる🦥
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ハーロック
実家の廊下は、昼間より少しだけ狭く感じた
客間の布団に入っても眠れず、彼女はそっと襖を開けた
台所の明かりだけがついていた
湯気の立つ急須と、湯呑みが二つ
母の背中は小さく、父は新聞を畳んでいた
「起きてたのか」
父が言った
叱る声じゃない
驚く声でもない
“そうか”と受け止める声だった
彼女は頷いた
言葉が出ない
胸の奥の不安が、喉を塞いでいる
「……座れ」
母は湯呑みを差し出した
熱いお茶の温度が、指先に伝わる
沈黙が少し続いた
彼女は湯呑みを両手で包んで、息を整えた
「……怖い」
それだけ言えた
自分でも驚くほど、子どもみたいな声だった
母が、何も言わずに彼女の背中を軽く撫でた
その手つきだけで、涙が出そうになる
父は、しばらく湯気を見てから言った
「何が怖い」
彼女は目を伏せた
「うまくやれる気がしない
結婚したら、もっとちゃんとしなきゃいけない気がして
彼は優しいのに、私が足を引っ張ったらどうしようって……」
言いながら、自分が自分を追い詰めているのが分かった
でも止められない
「みんな、幸せそうに見えるのに、私だけ…」
父は、少しだけ口角を上げた
「幸せそうに見えるのは、幸せ“そうに見せるのが上手い”だけだ」
彼女は思わず顔を上げた
父は、真面目な顔で続ける
「不安になるのは当たり前だ
だって明日から、生活の形が変わる
怖くない方がおかしい」
それは、励ましというより、許可だった
“怖がっていい”という許可
彼女の胸が、少し緩んだ
「でも……彼、すごく立派な人ってわけじゃない
商社で働いてるけど、派手じゃないし……
見た目だって……」
言いかけて、彼女は言葉を飲み込んだ
本当は、そんなことを気にしている自分が嫌だった
父は、そこで声を強くしなかった
責めもしなかった
「派手な人が、人生の最後まで派手に守ってくれるとは限らん」
そう言って、父は湯呑みを置いた
「お前が結婚を決めた理由は、何だ」
彼女は唇を噛んで、静かに答えた
「……一緒にいると、安心するから」
父は頷いた
「それで十分だ」
「安心ってのはな、退屈の反対じゃない
安心は“命を預けられる”ってことだ」
彼女の目が潤む
大学で出会って、五年
派手なエピソードはない
でも、思い返せば、彼はいつも“当たり前”を丁寧にしてくれた
雨の日、黙って傘を差し出す
疲れている時、無理に励まさず、温かいものを買ってくる
喧嘩をしても、次の日にきちんと謝る
誕生日じゃなくても、ふとした日に「ありがとう」と言う
そういう小さなことが、積もっていた
父は言った
「お前はな、派手な幸せを欲しがったこともあった
でも最後に選んだのは、“寄り添う人”だ」
「それは、お前が賢いからでも、諦めたからでもない
お前がちゃんと、幸せの形を知ったからだ」
彼女の喉が、きゅっと締まった
「……でも、私は完璧じゃない
料理も得意じゃないし、家のことも…
仕事だって、うまくいかない日があるし…」
父は、笑った
「完璧な女と結婚する男なんて、たぶんこの世にほとんどおらん」
彼女は涙目で笑ってしまった
父は続ける
「お前が明日からなるのは、誰かの理想の妻じゃない
“彼の人生の相棒”だ」
「相棒はな
いつも正解を出す必要はない
一緒に迷えばいい
一緒に間違えて、一緒に直せばいい」
彼女の涙が、ぽろっと落ちた
「私、怖いって言っちゃいけないと思ってた」
父は首を横に振った
「言っていい
怖いって言える相手を選んだんだろう」
その言葉が、胸の奥に真っ直ぐ届いた
彼に“怖い”と言っていい
弱いところを見せていい
それは、彼女が求めていた安心の正体だった
母が、そっと彼女の髪を撫でる
「あなたはね、ずっと頑張り屋さんだから
幸せになるのも、頑張ろうとしちゃうのよね」
彼女は、声を漏らして泣いた
父は、最後にこう言った
「明日から、お前は一人で幸せを作るんじゃない。
二人で作るんだ」
「今日までの付き合いが派手じゃなかったのは
派手な奇跡が起きなかったからじゃない
毎日が、壊れずに続いたからだ」
「それは、強いことだ」
彼女は顔を上げた
涙で、視界が滲む
「……私、彼に、ちゃんと言えるかな
“選んでよかった”って」
父は、少しだけ目を細めた
「言える
うまく言えなくてもいい
その代わり、明日からも、毎日言え」
「ありがとう」
「助かった」
「嬉しい」
「ごめん」
「それだけで、夫婦は強くなる」
彼女は、深く息を吸った
胸の中の不安が、完全に消えたわけじゃない
でも、輪郭が変わった
不安は敵じゃない
大事なものを抱く前に出てくる、自然な震えだ
布団に戻る前、父が言った
「明日、笑えなくてもいい
泣いてもいい
震えてもいい
お前がそのまま行けば、それでいい」
父は娘に真っ直ぐに向き直した
「幸せに、なりなさい」
彼女は、涙を拭いて頷いた
廊下を戻る
暗い部屋の中、彼女はスマホを握りしめた
彼にメッセージを送る
明日、ちょっと怖い
でも、あなたとなら大丈夫だって思いたい
いつも、ありがとう
送信して、胸に手を当てる
そこにまだ震えはある
けれど、その震えの中に、確かな温かさがあった
窓の外で、夜が静かに明けていく
明日の光は、派手じゃない
でも、きっと優しい
彼女は目を閉じた
涙が一筋、枕に落ちた
それは怖さの涙であり
信じる決意の涙だった
#希望 #自作小説

れんさ
結果はどうであれ
受け止めて
また
進む…
しか
無いんだよね
𝐺𝑜𝑜𝑑 𝑚𝑜𝑟𝑛𝑖𝑛𝑔໒꒱· ゚
#もうすぐChristmas

Merry Christmas Mr.Lawrence (ライブ_2009_4_29)

美里
ちょっとつぶやかせて下さい😊
今日は息子の誕生日です!!最高に幸せ♥㊗️🥳[おめでとう][おめでとう][おめでとう][おめでとう][おめでとう][おめでとう][おめでとう][おめでとう][おめでとう][おめでとう][おめでとう][おめでとう][おめでとう][おめでとう]
あの時君が生まれてくれて、私はお母さんにさせてもらえました。
あの時抱っこした君は、重くて温かかった☺️
19才、色々な事があるでしょう。真面目に頑張っているね。
18才から病気で、社会人になれないまま主婦になった私。
年は重ねたけど、今でも半人前。
君に充分な事してあげられたかな?
いつも見守っています。何かあったらいつでも言って下さいね。
たくさんの幸せをくれました。ありがとう
\(^o^)/
生きている限り、君の最高の味方でいます。
読んで下さりありがとうございました🙇♀️🙏

general
迷路の暗い壁に震える手で
刻んだ言葉があります
"古いチーズに
早く見切りをつければ
それだけ早く
新しいチーズがみつかる…"
この言葉は
人生で最も深い痛みと
最も大きな希望を
同時に教えてくれます
私たちは皆 大切なチーズを…
要するに愛する人 夢の仕事
健康 居心地の良い日常などを
手に入れたとき
それが永遠に続くと
思い込んでしまいます
そして失う恐怖に怯え
必死に握りしめます
でも人生は容赦なく変わります
ある朝突然 大切なチーズは
音もなく消えている…
それは 病気かもしれない
別れかもしれない
突然の喪失かもしれない
そのとき 私たちの心は
ヘムのように こう叫びます
"誰が私のチーズを動かしたんだ"
"はやく元に戻せ"
でもチーズは二度と戻ってきません
本当の幸せは
涙を流しながらもホーのように
立ち上がる勇気の中にあります
古いチーズに別れを告げ
恐ろしくて真っ暗な迷路へ
一歩を踏み出すこと
最初は足が震え
心が折れそうになります
それでも歩き続けると
いつか新しい光が見えてくる
そしてそこには
かつてのチーズよりも
ずっと新鮮で豊かで
自分にふさわしい
チーズが待っているのです
あなたが失ったものを
惜しむ気持ちは尊い…
しかし
手放すことを恐れなければ
人生はもう一度輝くほどに
満ち足りたものになる
古いチーズを手放した先にこそ
本物の幸せが待っている
勇気を持ち 一歩を踏み出すのだ
#スペンサージョンソン
#チーズはどこへ消えた


うおこ

ハル29@
へぇ~
#あうぇいく

リバーシ坊
.𖤣𖥧𖡼.𖤣𖥧𖡼.𖤣𖥧𖡼.𖤣𖥧𖡼.𖤣𖥧.𖤣
恐らく今日この金曜日と
土日の明日と明後日は…
サンタさんがいると信じている子供と
信じている振りをしている子供達のために
世のお父さんお母さん達にとって
クリスマスプレゼントの準備強化期間です
そして更に
集中的大掃除強化期間でもあり
年越のための買い物強化期間でもあり
やり残した仕事処理の強化期間でもある…
世の中様々な強化期間
頑張りましょう⋆.·✦
#強化期間
#過去pic
#写真と本文は関係ありません
#ヴィットーリオエマヌエーレ2世ガッレリア
#イタリア
リバは旅行準備強化期間と
断捨離強化期間です
Σ( ̄。 ̄ノ)ノ
人それぞれෆ.*・゚


ソルト
数え切れないくらいの肉を食べたけど、写真撮る前にすぐ焼かれてしまう😂
オフビジネスのバカ話で大盛り上がり[笑]
あー楽しかった〜[好き]


🔮comugi
全部自分でやらなきゃなんて…
思わなくていい
色んな人の力を借りたらいい
借りていい
「ありがとう」
って、伝えたらいいよ
お願いしますって
頼ったらいい
「ありがとう」
と、言われた人は嬉しい
頼られた人は自信になる
誰かのためになれた事で…
喜びを感じる
そんな風に、
人を喜ばせることも出来るんだよ
だから、大丈夫。
大丈夫だよ。
頼ったらいい
頼っていい
助けてもらったらいい
「ありがとう」って
どんどん、伝えようね。
笑顔の輪が広がるよ♡
have a nice day🕊️


いちる
実際のスキンシップで触れられないから、せめてLINEだけでも甘えたくて。
´,,-ω-,)-,,*)ハムハムとか時たま送ってたら、身が持たないと拒絶された。
一晩しょげて相手が寝落ちしたから放置され。
案の定、朝普通に話しかけられるパターン。
だから、また朝からぶつかったよ。
あなたが嫌ならあなたにはしない。
人がされて嫌なことはそれぞれ違う。
人がされて嫌なことはしないよ。
そう言ったらさ。
またまた相手が相手自身責めて謝られた。
ダメな人間でごめんなさいって。
私、正論じゃないの?
そういうの苦手な人に押し付けない、そう言うただけ。
だって色んなタイプいるじゃん。
過去に囚われ、経験したことないから分からないとか皆そうじゃないの?
こんなんじゃきっと私たちはぐるぐるぐるぐるずっと同じ道を回り続ける。
その輪から飛び出す勇気を持たない限り、ずっとずっと回り続ける。。。
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