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りぴー

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空想旅行vol5【ヴォルカ=ノヴァ共和国】

赤と黒の大地に根を張り、銀の不死鳥を戴くヴォルカ=ノヴァ共和国は、火と生命が一体となった稀有な国家だ。約650万の人口を誇るこの国では、マグマの血を引く「炎核人」、熱を自在に操る「火映精」、そして溶岩の鎧を纏う「灰殻獣」が共存している。

国土の至るところに黒曜石と溶岩ガラスの建築物が立ち並び、深紅と漆黒の光景は訪れる者の目を奪う。特に首都エンバーシティでは、「龍血鉱」と呼ばれる熱反応性の鉱石が建物に埋め込まれ、夜になると都市全体が星座のように煌めく光景は圧巻だ。また、各都市を結ぶ道路も同様の鉱石で舗装されており、旅人は決して道に迷うことはない。

ヴォルカ=ノヴァの名産物は数多いが、中でも「煉獄蜜酒」は特筆に値する。火映精の涙を混ぜ合わせたこの酒は、飲むと体内から温かさが広がり、一時的に炎への耐性を得られる。冒険者や鍛冶職人たちの間で愛飲され、冬の厳しい山岳地帯への探索には欠かせない装備の一つとなっている。

「陽炎の布」も重要な輸出品だ。熱に反応して色が変化するこの布は、暗闇で淡く発光するため、夜間警備や冒険者のギルドで重宝されている。特に紫外線に晒されると七色に輝くため、祝祭の際の装飾品としても人気が高い。

食文化も独特で、「爆鳴果」と呼ばれる果実は、口に入れた瞬間に爆発的な辛さを放つが、次の瞬間には甘美な蜜の味へと変わる。この刺激的な体験を求め、遠方から貴族や冒険者が訪れることも珍しくない。

自然遺産も豊富だ。「永炎の渓谷」では千年以上も燃え続ける火口が大地から炎を吐き出し、訪れる者に畏怖の念を抱かせる。渓谷内には耐熱性の高い植物が生息し、それらから抽出される薬草は難病の特効薬として珍重されている。

「焔天の滝」は熱水と炎が混じり合った神秘の滝だ。伝説によれば、この滝で沐浴すると炎の精霊と契約を結ぶことができるという。実際、年に一度の「火魂祭」では、勇敢な若者たちが滝に飛び込み、火の試練を受ける儀式が今も続いている。

炎核人、火映精、灰殻獣の三種族は改めて団結し、国の存続をかけた戦いに挑んでいる。熱と光の国、ヴォルカ=ノヴァ共和国の明日はまだ誰にも分からない。​​​​​​​​​​​​​​​​
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