抹茶ババロア｜研の投稿-GRAVITY(グラビティ) SNS

【在宅中に空き巣に入られた話】

Bar時代の話。

その日は久しぶりの休みで、
深夜3時頃、自宅のロフトで眠っていると

下の部屋から《ｶﾞﾀｯ!!》という物音に気付き
目を覚ました。

一度は気の所為かと思ったが、
引き出しを開ける音がした事で、

“何者かが居る”と確信した。

私は、ゆっくりとベッドから身を起こし
自らの音を立てないよう
恐る恐る、下を覗いてみると

(多分スマホの)ライトが
チラチラと動いているのが見えた。

そして、薄ら見える“男性の輪郭”を見て
更に、“我が家に泥棒が侵入している”事が
確定した。

その瞬間、私は激しく動揺したが、
直ぐに冷静になった。

それと同時に、こう思った。

K:
(私の家に無断で入って来るとは、
いい度胸してんなぁ)

泥棒が、洗面所の方へ向かったので
その隙に、警察に連絡をした。
到着までに、15分程掛かると言われたので

その間に私は、暗闇に慣れた目で
店のイベントで使った
“黒髪ロングのウィッグ”と、
“白いワンピース”を探し出し、

“それ”に着替えた。

そう。これは、“貞子コス”。

私は、警察を待っている間に

泥棒に“恐怖を与えてやろう”と考えたのだ。
(※絶対に真似しないでください)

私は、泥棒が洗面所に行っている隙に
ロフトの下へ降り、
暗闇の中、部屋の床に寝そべり…待った。

数分後…

また部屋に戻って来た泥棒は、
ライトで自分の足元を照らしながら歩いて来たので、

私は、“ﾍﾟﾀ…ｽﾞﾘｨ…ﾍﾟﾀ…ｽﾞﾘｨ…”と
ワザと音を出しながら、
地面を這い蹲って、泥棒の元へ向かった。

泥棒:
「え！？え！？」

という、悲鳴に近い声を上げながら
音のする方へライトを向けた瞬間

私は立ち上がり、

貞子:
《…ｯﾃﾔﾙ…ﾉﾛｯﾃﾔﾙ…》

と、呟いた瞬間。

泥棒は「ひぎゃぁぁぁあ」という絶叫と共に、
ド派手に尻もちを付いて転んだ。

それに追討ちをかけるように、
関節が全部外れたような動きをしながら
近付くと、泥棒は見事に失神した。

私は部屋の電気をつけて、
犯人の顔を確認した瞬間、インターホンが鳴り
そのまま犯人は御用となった。

警察官に、
「お姉さん凄いね？(笑)」と言われたが、
同時に「危ないからやめて」とも言われたが

私は、『いいネタが出来た』と思った。

うまそー！

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