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ハーロック
中学のときにわたしに付いたあだ名は『ジャイ子』
以来ずっとわたしはジャイ子と呼ばれるようになった
男なんて、もうとっくの昔に諦めた
わたしは一生ひとりで生きていくのだ
そう、腹は括っていた
でも、なんだろう、この淋しさは
たまに寝る時に流れる涙の理由は
もっと痩せたい
綺麗になりたい
でも、元がジャイ子じゃね
いつからだろう、自分を諦めたのは
最近、気になる男性がいる
いつもは相手が誰だろうと気にはしないのだけど
そのひとの前に来ると、恥ずかしくなってしまう
彼を好きになったところで、当然手の届くひとではない
そんなことは、百も承知だ
一晩悩んで、わたしはその男性に告白することにした
120%振られることはわかっている
自分の好きなひとに振られて、身の程を知ろう
ずっとひとりで生きていくために、一度ボロボロに振られてしまおう
わたしはそう思った
そして、決戦の日
慣れない化粧をしたわたしは、綺麗な子から見れば、信じられないくらい滑稽に見えるに違いない
でも、できる限りのことをして、豪快に振られよう
彼の通勤の時間帯は知っていた
わたしは朝、会社の近くで彼が通るのを待った
「あのー……」
後ろから突然声をかけられ、わたしは驚いて振り返った
そこには、隣の課の年が近い男性が立っていた
名前は、なんだっけ?
ただ、そのひとはずっと、わたしと同じ部類に入る人間な気がしていた
「あの、僕はずっと貴方の事が好きでした、付き合ってください」
その男性は顔を真っ赤にして、わたしに右手を差し出して頭を下げた
「あ、いや、あの、その……」
突然の告白に、わたしの頭は真っ白
になった
このひと、何を言ってるの?
わたしジャイ子だよ?
「ご、ごご、ごめんなさい、わ、わ、わたしには好きなひとがいて」
それ以上は言葉にならなかった
男性は恥ずかしそうに、もう一度頭を深く下げて、走り去った
わたし、なんてことを……
勇気がいったろうに
悲しかったろうに
悔しかったろうに
男性の気持ちが痛いほどわかったわたしは
その場でワンワン泣いた
自分を、酷い人間だと思った
もしかしたらわたしは、大きな勘違いをしていたのかもしれない
そう思った
明日、もう一度さっきのひとと話してみよう
#恋愛小説
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フィクションかーい! どきどきするお話でした✨️💓✨️