共感で繋がるSNS
GRAVITY(グラビティ) SNS

投稿

名無しのジェーン

名無しのジェーン

第四章

 拠点の隠れ里に着いたリア姫の一団はひとまずの安息を得る。今まで叔父クローディアスへの復讐に燃えていたリア姫だったが、従兄弟であるルシアスとマーカスがまだあどけない少年(ルシアスは14歳、マーカスは12歳)だったことを知り、驚き戸惑う。一方、ヨハンは、リア姫の剣の師であるマクベスがマーカスとの戦闘の際に不審な様子を見せたことから、夜中に川辺を眺めていたマクベスにそのことを訊ねる。すると彼は子供を殺すことにトラウマを抱えていると白状し、8年前の己の罪を告白する。
 先王ハムレットが毒殺された嵐の晩のこと、マクベスは王妃ガートルードに王女であるリア姫を託された。王弟クローディアスの追手が執拗であったため、マクベスはリア姫の身代わりを立てることを決めた。村々を周り、身代わりになってくれる少女を差し出せば相場の5倍の金貨を支払うと持ちかけた。しかし愛する我が子を差し出す親は当然おらず、途方に暮れているところに、貧しい村の一番貧しい家の娘が名乗りを上げた。リア姫と同い年、10歳の少女ラヴィは自分が生命を差し出せば、両親や弟妹が貧困から抜け出せると考えたのだ。リア姫が着ていたドレスを嬉しそうに身に着けたラヴィはマクベスに「良い行いをした私は天国に行ける?」と訊ね、マクベスは「ああ、もちろん」と答えて、神に祈る少女を川に沈め、遺体を十分に腐敗させたのち見つかるように大きな川へ流した。こうして、リア姫は死んだことになっていたのだ。
 告白を静かに聞いていたヨハンはマクベスに「アンタは自分の罪悪感から逃れるために、姫の復讐に手を貸している」と指摘し、更に「どんなに祈っても神様は俺たちに何もしちゃあくれない」と言うのだった。
GRAVITY
GRAVITY1
関連する投稿をみつける
話題の投稿をみつける
関連検索ワード

第四章