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むぎゆ

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足の甲はパンパンなのに、踵がパカパカするスニーカーを履いてます。どうしたらええねん。
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こ〜ちゃん🌱

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950キロ先の家で
12月の冷たい空気のなか、
私はハンドルを握りながら、遠く950キロ先の実家を目指していた。
飛行機でも、新幹線でもなく、車。
それは長くここに滞在する覚悟と、
そして年老いた一匹の犬を、
どうしてもひとりにできなかったからだ。
後部座席には、
車中泊ができるように手を入れた小さな“居場所”と、
私の足元にぴたりと寄り添う、
白くなった口元の犬。
「一緒に行こうな」
そう声をかけると、
犬はわずかにしっぽを揺らした。
---
実家に着いて、
最初にしたことは掃除だった。
高齢になった母の暮らしは、
知らぬ間に、少しずつ手が届かなくなっていた。
丸一日かけて、
床を拭き、埃を払い、
「人が安心して暮らせる家」に戻していく。
翌日、
母が怪我で入院している病院から、
リハビリの担当者、ケアマネージャー、
福祉用具の業者さんが集まった。
家屋調査——
退院後、この家で安全に暮らせるかを確かめるためのものだった。
玄関の段差は25センチ。
母は、そこを越えることができなかった。
「病院のリハビリでは、15センチが限界です」
静かな声で、担当者が言った。
25センチは、
2段に分ける必要がある高さ。
皆が、母の体の動きを見つめながら、
できること、できないことを丁寧に拾い上げていく。
---
そして、洗濯。
古い家屋のつくりで、
洗濯機は家の外にあった。
勝手口の段差、
その先にさらに二段。
水を含んだ洗濯物を抱えて、
その道を何度も往復する——
それは、母にはもう危険なことだった。
「洗濯は、週に一、二回、誰かに任せましょう」
そう提案されても、
母は首を横に振った。
「毎日、自分でやる」
その声は、頑なで、
でもどこか、震えていた。
---
私は、その夜、ひとりで考えた。
母の“できない”を増やしたくなかった。
母の“自分でやりたい”を、
奪いたくなかった。
だから、決めた。
——洗濯機を、家の中へ。
給水ホースと排水ホースを延ばし、
壁に穴を開け、
電源コードは足に引っかからないよう、
慎重に位置を選んだ。
見た目も、できるだけ整えた。
ホースは固定し、
「危なくない」「使いやすい」場所をつくった。
それはDIYというより、
暮らしを守るための、
小さな工事だった。
---
完成した洗濯機の前で、
母はしばらく、何も言わずに立っていた。
そして、ぽつりと。
「……これなら、できるね」
その一言に、
胸の奥が、静かにあたたかくなった。
犬は足元で眠っていた。
遠くから来たこの家で、
少しだけ、安心したように。
950キロの道のりは、
決して短くなかった。
でもその距離は、
母の暮らしを、
ほんの少し安全に、
ほんの少しやさしくするための距離だったのだと、
私は思っている。
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ろいきゃん

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こんな椅子は座りたくない!!一体どんな椅子!?こんな椅子は座りたくない!!一体どんな椅子!?

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