「風に消えた日々の返詩」｜モ!の投稿-GRAVITY(グラビティ) SNS

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モ!

2025/09/08

「風に消えた日々の返詩」

息せきかけてく
ピンクの髪の妖精が1人
小さな羽を震わせて
苔むす木々をすり抜けていきます

「まだ居るかな？」

ピンクの髪の妖精は手の中のひまわりを強く握り
胸に当てました。まるで鼓動を聴くようにです
長い時間、森を彷徨いました
やがて
綺麗な小川を突き止めました
上流から下流へと
花びらが流れていくのが見えます

「1人でもいいんだもん」
輝きの中にあの子は居ました
「森は綺麗で楽しいもん」
事実、森の中は木漏れ日と影がダンスしていました
青い髪の妖精はそう言いながら
澄んだ小川に花びらを浮かべました
花びらは沈んだり浮かんだりして流れていきました

ピンクの髪の妖精は怖かったので
顔をひまわりで隠してそっと青い髪の妖精に近づきました
「こんにちは僕ひまわり」
青い髪の妖精は驚いてひまわりを見ました
ひまわりの後ろに、不安そうな顔をしているピンクの妖精と目が合いました
意気地のないピンクの妖精はすぐにひまわりの裏に隠れました。
そして一言
「僕ひまわり」

青い髪の妖精は笑いながら言いました
「ひまわりさん一緒に遊びましょう」
ピンクの髪の妖精はそれを聴くと嬉しそうにひまわりの影から顔を出しました
そしてようやく言えたのです
「ただいま」
とね