男が男を骨っぽく力強く暴走する存在として描くと、多分女には描けない世界が出来上がるのだと思う。暴力系は嫌いだけれど、散りばめられたユーモアやあっけらかんの乾いた毒気という愛嬌のお陰で一気に読んじゃった。東山彰良「流(りゅう)」