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臼井優

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詐害行為取消権と否認権は、債務者が財産を減らして債権者を害する行為(詐害行為)を取り消し、責任財産を回復させるための制度ですが、適用場面(破産手続中か否か)と行使主体・手続きが異なります。詐害行為取消権は一般の債権者が単独で(破産外で)行使し、否認権は破産管財人が破産手続の中で行使します。民法改正で両者の整合性が図られましたが、否認権は破産法上の厳格な手続きで、より広範な行為(偏頗行為含む)が対象となる点で違いがあります。
詐害行為取消権(民法)
目的: 債務者の無資力状態において、債権者が強制執行できるように責任財産を保全する。
適用場面: 債務者が破産していない一般の債権者が、債務者の詐害行為(例:財産隠し、不当な贈与)に対して行使する。
行使主体: 被保全債権を持つ個々の債権者。
手続き: 裁判所に請求し(詐害行為取消請求訴訟)、取消判決を得る。
効果: 詐害行為が取り消され、財産が債務者に返還される(判決は債務者と全債権者に及ぶ)。
否認権(破産法)
目的: 破産手続開始前に破産者の財産が不当に減少したり、特定の債権者が不当に優先されたりするのを防ぎ、破産財団を公平に維持する。
適用場面: 債務者が破産手続きに入った後(破産管財人が選任され)に行使される。
行使主体: 破産管財人。
手続き: 破産管財人が、破産手続内で行使(相手方への請求)。拒否されれば訴訟提起も可能。
効果: 否認された行為の効力が失われ、財産は破産管財人の管理下に置かれ、換価・配当に回される。
主な違い(まとめ)
場面: 詐害行為取消権は破産前(一般債権者)、否認権は破産手続中(破産管財人)。
対象: 詐害行為取消権は詐害行為全般。否認権は詐害行為に加え、特定の債権者への偏頗な弁済(偏頗行為)も含まれる(破産法162条)。
手続き: 詐害行為取消権は裁判所への請求(訴訟)、否認権は破産管財人が破産手続中で行う(訴訟も提起可能)。
民法改正により、詐害行為取消権も否認権との整合性が図られ、手続きや効果がより明確化されましたが、適用場面の違いは残っています。
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詐害行為取消権と否認権は、債務者が財産を減らして債権者を害する行為(詐害行為)を取り消し、責任財産を回復させるための制度ですが、適用場面(破産手続中か否か)と行使主体・手続きが異なります。詐害行為取消権は一般の債権者が単独で(破産外で)行使し、否認権は破産管財人が破産手続の中で行使します。民法改正で両者の整合性が図られましたが、否認権は破産法上の厳格な手続きで、より広範な行為(偏頗行為含む)が対象となる点で違いがあります。