宗教の種子である目に見えない力・知らない力への恐れは、当然、無知であればあるほど私たちのうちにある。物事の真の原因を追究し続ける人は、段々と視野が広がり、目に見えない力・知らない力が減ってゆく。ただその先に、まだ自分が知らない全体の原因があると考え、それが便宜上「神」と呼ばれ得るだけである。しかし、無知にとどまる人たちは、目に見えない力への恐れに駆られ続ける。そこで、或る者たちは逆にその恐れを利用して、それを育て、飾り立て、彼らを縛るための法にまで発展させる。そして未来の出来事を予言して恐怖を更に煽り立て、それによって人々の力を集めて自分たちの欲する方向に向かわせようとする。同時代の宗教的混乱に対するホッブズの鋭い洞察が感じられる。
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