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臼井優

臼井優

「悪魔ちゃん事件」とは→
 1993年に東京都昭島市で、両親が男児に
「悪魔」と名付けた出生届を提出したところ、市役所が受理を拒否し、裁判にまで発展した騒動で、
 親の「命名権」の範囲と、役所の「受理」の裁量権が争点となり、社会に大きな反論を巻き起こし、「キラキラネーム」問題の先駆けともなった出来事です。

事件の経緯
出生届の提出: 1993年8月11日、昭島市に住む両親が長男に「悪魔」という名前をつけて出生届を提出しました。

受理の混乱と拒否: 「悪」も「魔」も常用漢字であったため、市役所は当初受理しましたが、法務省への照会後、「子の名を『悪魔』とするのは妥当でない」として、受理手続きを中断し、別の名への変更を指導しました。

裁判へ: 父親はこれに不服を申し立て、家庭裁判所に訴えました。裁判所は「命名権の濫用」としながらも、一度受理した名前を抹消した市役所の行為は違法とし、受理を命じる判断を下しました。

決着: 裁判が続く中、子供に名前がない状態が続くことなどを考慮し、父親が申し立てを取り下げ、最終的に「悪魔」とは別の名前(「亜駆(あく)」など)で受理され、騒動は終結しました。

論点と影響
命名権の範囲: 親の命名権は尊重されるべきだが、子の福祉や社会通念に反する場合、制限される(濫用にあたる)可能性があるかどうかが問われました。

行政の裁量: 役所の担当者が名前の内容(「悪魔」というイメージなど)にまで立ち入って受理を拒否できるかどうかが争われました。

「キラキラネーム」: 現代の「キラキラネーム」に通じる問題として、子どもの名前の自由と社会的な常識のバランスについて、社会全体で考えるきっかけとなりました。

この事件は、親の権利と子の名前という普遍的なテーマを結びつけ、世間の注目を集め、日本の命名文化に大きな影響を与えた出来事として記憶されています。
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