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KaNa@_

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佐藤亜紀/著
角川文庫
#読了
佐藤亜紀の文章は本当に素晴らしい。
が、読むものに決して優しくはない。
難しいわけではないが、適当に読み流すことは出来ないのだ。
物語は、第一次世界大戦直前に、生まれつき「感覚」を持った少年が諜報活動に身を投じていく話だ。
「感覚」を鍛えるために、教育されていくのだが、“超能力”というような薄っぺらい話ではない。
主人公ジョルジェは強い“感覚”をもち、それを鍛えながら、同時に大人に成長もしていく。
相手の頭の中を読む、という行為が読者にも要求されるのだ。
そして物語はひたすらに「感覚」を通じて表現されていく。
小鳥の囀りも性描写も全ては「感覚」のフィルターを通される。
感覚を持たない私にも、まるで感覚があるかのように、手に取れるように書かれていく。
冷たく感じるほどのクールな筆致、歴史的史実に基づいて書かれる内容が物語を何重にも厚みを増すものにする。
この“感覚”の攻防戦にハマってしまったら、物語は驚くほど面白くなる。そこから抜け出せなくなる。
合作の「雲雀」は「天使」の前日譚後日譚の連作4篇。
必ず天使から読むほうが良い。
そうしないと、主人公の「頭を開く」とは何のことかわからなくなってしまう。
しかし、天使よりは読みやすく、わかりやすい。
いずれの作品も、佐藤亜紀の頭の中を紐解きながら読んでいけば、必ず素晴らしい読書体験になる。
とても奇妙ではあるが、素晴らしいリアリティをともなって、読書の快感に誘われる体験をさせてもらえた本だった。
#読書

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10数ターンかかって相手負けるのだるいだろうなあ

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