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アクア−Devil
——長い絵本風物語——
森のはしっこに広がる小さな原っぱに、ハエのハヤトが住んでいました。
ハヤトはちょっと小柄だけれど、だれよりも飛ぶのが速く、
すいすい風を切って進むのが大好きでした。
けれどその速さのせいで、ハヤトにはひとつ悩みがありました。
――急ぎすぎて、毎日のように同じ失敗をしてしまうのです。
ある日の朝、ハヤトは新しくできた“光るリンゴジュース池”のうわさを聞きつけました。
森の仲間が言うには、空の色まで映しこんでしまうほど透明で、
ひと口味わえば羽がふるえるほどおいしい、というのです。
「これは絶対、今日のうちに飲みに行かなくちゃ!」
ハヤトはパッと羽を広げ、矢のようにまっすぐジュース池へ向かいました。
でも、その途中。
つるん、と朝露で光る葉っぱの上を踏みながら飛んでいたハヤトは、
気づかないうちにスピードをどんどん上げていってしまったのです。
そして池のそばに着いた瞬間――
「わぁっ!」
ハヤトは葉の上で滑り、そのまま空中でぐるんと一回転して、
どっぷん! と池の中に落ちてしまいました。
甘い香りがぶわっと広がり、体はベタベタ、羽も重くなって、
ハヤトは浮かびながらため息をつきました。
「また同じ失敗だ……急ぎすぎて、何も見えてなかった……。」
そのときでした。
空のはるか上、いつもは見えない高さに、
ふわぁっと淡い光の道が現れました。
金色の風がその道をなぞるように吹きぬけ、
その先で小さな塔が輝いているのが見えました。
「あれは……風の灯台だよ。」
木の上から物知りのカマキリが教えてくれました。
「昔から、同じことで悩んでいる生きものが行く場所なんだって。
風の賢者が、未来を変える“ちいさな助け”をくれるらしいよ。」
ハヤトはベタベタの羽をぱたぱたしながら考えました。
また同じことで悔やんでいる自分にうんざりもしていました。
「……行ってみようかな。」
小さな決心を胸に、ハヤトはゆっくり、光の道をたどっていきました。
---
風の灯台の中は、静かで、金色の粉がゆらゆらと漂っていました。
その中央に、やわらかい緑色の光が集まり、
ふわっと一匹のホタルの賢者が現れたのです。
「ようこそ、ハヤト。」
光の体が優しく揺れ、言葉が風のように響きました。
「同じことで悔しくなるということは、
変わりたい心がちゃんとある証じゃよ。」
ハヤトは耳をぴくりと動かして聞き入りました。
「速く飛べるのはすばらしい力。
じゃが、速さだけでは守れないものもある。
そこで、おまえにひとつ贈り物をしよう。」
ホタルの賢者は両手をひらくと、
光の粒が集まり、小さなランプの形に変わっていきました。
「これは“ひと呼吸ランプ”。
あぶない時や、また同じ失敗をしそうな時に、
胸のそばでふわっと光って教えてくれる。
『ちょっと待て、ひと呼吸』とな。」
ハヤトは目をまん丸にしてうなずき、
ランプを胸にそっと抱きしめました。
---
灯台を出て森へ戻ると、さっそく仲間たちの声がしました。
「ハヤトー!虫たちのレース、今日だったよね!集まってるよー!」
いつものハヤトなら、
「やった!一番乗りだ!」と全力で飛び出すところ。
でもその瞬間――
胸のランプが、ぽうっと小さく光りました。
ハヤトは空中でピタッと止まりました。
ふわりと深呼吸をして、周りをぐるーりと見回します。
すると、レース会場への道の前に、
大きなクモの巣が朝日を受けてきらきら輝いていました。
「危ない!そのまま飛んでたら、まっすぐ突っ込むところだったよ!」
ハヤトはルートを変え、ゆるやかに旋回しながら進みました。
たった“ひと呼吸”しただけなのに、それだけで世界がよく見えたのです。
その後も、ハヤトは何度もランプに助けられました。
葉っぱの裏にある露、突然飛び出すカナブン、
滑りやすい枝や、強い風の流れ。
「ぼく、今までこんなに見えてなかったんだ……」
そして、失敗は少しずつ減っていきました。
まあ、たまには急ぎすぎることもあったけれど、
悔やむ前に気づける回数の方がずっと増えていきました。
---
夕方、レースも無事終わったあと、
ハヤトは空高く上がり、風の灯台の方を向きました。
胸のランプが、夕日の色を吸いこんでやさしく光ります。
「もう、同じ失敗で泣きたくなるだけのぼくじゃないよ。
ひと呼吸すれば、未来はちゃんと変わるんだね。」
そうつぶやくと、ハヤトの羽は今まで以上に軽く、
風にすいっと乗るように舞い上がっていきました。
その姿は、悔しさを超えて未来へ飛ぶ、
小さくもたくましいハエの冒険者そのものでした。
ハヤトの空は、今日もまた広がっていきます。

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カズ


Haru
キャストさんも親切で感謝・感謝です。
#ディズニー




しょチャン。


くにはる


タカハシ





ねむ


Tom
#Switch2
#あつ森




FML
コロンビーナ2枚抜きしたり
コロンビーナ+すり抜けの時以外すり抜け無しだったり
めちゃめちゃ運良くて
勢いに乗って完凸しちゃった☺️
激安コロンビーナ😊
#原神





sui
どうやって進めばいいの?
回り込むにも道が見当たらない..
#ゼンレスゾーンゼロ #ゼンゼロ


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みとさ
パパパパパパパパパイナップルーの意味は?
「パパパパパパパパパイナップルー」は、特に日本のネット文化や音楽シーンで人気のあるフレーズで、元々は「パイナップル」という言葉を繰り返す形で作られたものです。このフレーズは、楽しいリズムやキャッチーなメロディーとともに使われることが多く、特に若者の間で流行しています。
意味: 特に深い意味はなく、楽しさや軽快さを表現するための言葉遊びとして使われます。
使用例: 音楽の歌詞や、SNSの投稿での軽いジョークとしてよく見られます。
文化的背景: 日本のポップカルチャーやアニメ、ゲームなどで、こうしたユーモラスなフレーズが好まれる傾向があります。
このフレーズは、特に楽しさや明るさを伝えるために使われるので、聞いたり見たりしたら、軽い気持ちで楽しんでみてください!

すゞめ
パパパパパパパパパイナップルーはどんな歌?
「パパパパパパパパパイナップルー」は、非常にキャッチーで楽しい曲です。この曲は、特に子供たちに人気があり、リズミカルなメロディとユーモラスな歌詞が特徴です。
ジャンル: ポップ
テーマ: パイナップルをテーマにした楽しい内容で、明るい雰囲気を持っています。
特徴: 繰り返しのフレーズが多く、聴く人を引き込む魅力があります。特に「パパパパパパパパパイナップルー」という部分が印象的で、みんなで歌ったり踊ったりするのにぴったりです。
この曲は、子供向けのイベントやパーティーでよく流れるので、聴いたことがある人も多いでしょう。楽しい雰囲気を盛り上げるのに最適な一曲です。

たまり

ぱんこ
暑いし長時間缶詰だと倒れる人出るからなぁ。朝からみなさんお疲れ様

あずき

ランラ
パパパパパパパパパイナップルーの由来は?
「パパパパパパパパパイナップルー」は、元々は日本の音楽グループ「ピコ太郎」が作った楽曲で、特に「PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)」として知られています。この曲は、シンプルでキャッチーなメロディとユーモラスな歌詞が特徴で、2016年に世界的に大ヒットしました。
由来と背景
キャッチーなフレーズ: 「パパパパパパパパパイナップルー」というフレーズは、リズム感が良く、聴く人の耳に残りやすいです。このようなシンプルさが、曲の人気を後押ししました。
ユーモア: 歌詞は、ペンとパイナップルを組み合わせた奇抜な内容で、視覚的にも面白い要素が多く含まれています。これが多くの人々に愛される理由の一つです。
SNSの影響: 曲がSNSで広まり、特にYouTubeでの再生回数が急増したことで、国際的な現象となりました。
この曲は、音楽だけでなく、ダンスやパフォーマンスとしても多くの人に楽しまれ、様々なパロディやカバーが生まれました。

あずさ
関係者もみんな出て来いよ
言われた方だけ顔促されて
言った方も責任もって顔促しなよ

那由多

ミッチ
キンミズヒキサプリの効果は?
キンミズヒキサプリの効果について説明しますね。
主な効果
抗炎症作用: キンミズヒキには抗炎症成分が含まれており、体内の炎症を抑えるのに役立ちます。
利尿作用: このサプリは利尿作用があり、体内の余分な水分を排出するのを助けることが期待されています。
血糖値の調整: 一部の研究では、キンミズヒキが血糖値のコントロールに寄与する可能性が示唆されています。
使用方法
摂取タイミング: 食事の前後に摂取することが一般的です。具体的な摂取量は製品によって異なるので、パッケージの指示に従ってください。
注意点
副作用: 一部の人にはアレルギー反応や消化不良を引き起こすことがあるため、初めて使用する際は少量から始めることをおすすめします。
医師との相談: 特に持病がある方や妊娠中の方は、使用前に医師に相談することが大切です。
キンミズヒキサプリは、健康維持に役立つ可能性がありますが、個々の体質や健康状態によって効果は異なるので、自分に合った使い方を見つけてくださいね。

まれ
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