いやこれ今回のビサマはタンクで良かったやろーーーー

こんばんは宇宙。
お疲れ様宇宙。

寒い、暗い、眠いのトリプルコンボだが、テレワークの間に少しずつ進めた大掃除が、いい具合に仕上がっている。関東の冬は乾燥するけれど、晴れの日が多いのは有りがたい。シーツもすぐ乾くし、出番の少ない履き物の虫干しもできる。
母から譲られた、赤いイブサンローランのブーツ、ふくらはぎがもっとほっそりしたら、かっこよく履けるかもしれない、と、埃を払う。

生まれて初めて、エアコンの掃除をプロに依頼した。凍えるように寒い日で、業者のお兄さんもテレワークのイグアナも震えたが、ピカピカに仕上がったエアコンは勢いよく温かい風を吐き出した。ようやく自分の本領を発揮できたようで、誇らしくもみえた。

重い家具をずらしては掃除機をかけ、床を拭いた。しょっちゅう会社の人からお裾分けがある友が新じゃがをたくさんくれたので、同時進行で肉じゃがを作った。父が芋類を好まなかったので、実家にいた頃は肉じゃがを食べたことがない。イグアナの中の肉じゃがのお手本は、お惣菜の味だ。

イグアナは肉じゃがをあまり上手く作れない。勘所がわからない。材料も、味付けもシンプルだが、味の輪郭がはっきりしない。お惣菜の少し味が濃い美味しさにも、家庭の肉じゃがにも、なれない。

そんなことを考えながら、白滝を入れる。

写真は下北沢、六角のランチ。
サバの味噌煮はバターと柑橘が香り、鰤のお刺身はこの上なく美味しかった。

今年は東京で過ごすから、富山の塩鰤は食べられないな、とすこし残念に思う。

たまちゃんが逝ってから片時もこぐまはイグアナの側を離れない。寂しいんだよ、と皆が言った。寂しがっているのはおそらく、イグアナなんだろう。こぐまは気を遣うから。甘えん坊だけど、甘えさせてもくれているのだろう。猫は度量の広い生き物だ。小さな頭を撫でて、目やにを拭きとる。

電話が鳴る。友からだ。

「六角で鰤食べてたでしょ」

あの人混みでよく見つけた、と驚きを隠せない。
悪いことはできないね、と笑うと、悪いことはしてないわよ、と言われた。

肉じゃがが出来上がる。
まあ、いいか。そのうち、そのうちだ。