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いちか

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#書く習慣
約束だよ2
「あんた、まがりなりにも友達の胸のサイズを公然の前で……だから結婚できないのよ」
 冷ややかな目で私を見るに留まらず、ママは私に致命的な一言を突きつける。
「だって…だってぇぇ……ウッ…」
 そう言って、再度文句を言おうとした瞬間突然の吐き気によりよろめいた身体が背もたれのないカウンターチェアから落ちていくのを感じた。
 これ は や…ばい
「……地上の人に恋してはいけないと約束はしたものの、まさかこんな形で保険が発動するとはね」
 ぼんやりとする意識の中で聞き覚えのある声がした。
 男性とも女性とも分からない、中性的な声。なぜか親しみを覚えるこの声は……
 私は知っている。昔から夢で聞いていた声。ずっと、誰なのか知りたいと思ってた声。高鳴る鼓動を感じながら、うっすらと目を開けていく。
 そこは真っ白な空間だった。
 そんな現実味のない空間の中には。
 厚い胸板…立派な上腕二頭筋…濃すぎるぐらいのゲジ眉毛。紛れもなく、そこにいたのは雄二ママだった。
「いやっ…なんで?!」
「何で、と聞きたいのは私の方だよ……私は、君が最も印象深く思ってる形を象るわけだが、よりによってこいつとは……」
 印象、深く。それは、まあぶっ倒れる寸前に見てたのが雄二ママだったなので、印象深くはあるけど、こういうのってさ。自分の好きな人〜とかそういう……そういう人いなかったな、私。
 そんな風に一人で納得していると、目の前の雄二ママ(仮)が話し続ける。
「さて、薄々察しているかもしれないが、君の夢で語りかけていたのは私だ。私は天使。そして君は元々悪魔だったんだ」
 ん、ん。ちょっと待って。
「え、そこは私も天使じゃないの。私、天野司よ。なんなら前世は天使でとか妄想したことだったってあったのに」
 私の訴えに対して、奇しくも雄二ママ(仮)は雄二ママと同じような冷ややかな目で私を見つめる。
「君の性格で天使になれるわけがないだろう。君は紛れもなく悪魔適正100%だったんだ」
 いや、悪魔適正ってなによ。そんな性格診断みたいな。気になるところはたくさんある。しかし、話を進めなければ仕方がない。頭の中でスイッチを仕事モードに切り替える。
「まあ、いいわ。それならそうだとして、建設的な話をしましょう。今更こんな風にノコノコ出てきたのはどうしてなの。私を呼び出した理由を教えて」
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