扇風機を出した。ふとんに寝そべって扇風機の音を聞きながら風にあたっていると、夏休みに母方の祖父母の家に泊まりに行っていた小さいころの感覚が、ありありと蘇ってくることがある。自宅でも扇風機を使っていたけど、家は港のすぐ近くで、夜でも波が護岸に当たる音や漁船のエンジン音、まだ暗いうちからの魚市場のアナウンスや喧騒で、多くの人が寝静まる時間になってもそれなりに騒々しかった。だから夜静かな環境に慣れていなかったのだろうし、扇風機の音など気にしなかったのかもしれない。シーンと静まり返るなかで、扇風機の音だけが鳴っている。時おり外の通りを走る車の音が聞こえる。今何時なのだろうか。暑さもありなかなか寝付けない。このような想起は自身では止めることができない。トイレに行くときに通る廊下の床板の感触、窓から見える一階の鉛色の瓦屋根、その窓から廊下にさす月の光、家の間取り、部屋の奥の暗がり。そういえば初めての料理は、祖母と一緒に作った焼飯だったと思う。小学2年生くらいのころだ。玉ねぎと人参をまずみじん切りにする。それらを炒めてからご飯を入れ、焼飯の素なる粉を振り入れて炒めながら混ぜて出来上がり。みじん切りとはこのようにするものかと感心し、そのように完成した焼飯は美味しかった。
先日グラ友さんから、初めての料理の話を聞きたいとのことだったので、思い出しついでに書きました。
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扇風機を出した。ふとんに寝そべって扇風機の音を聞きながら風にあたっていると、夏休みに母方の祖父母の家に泊まりに行っていた小さいころの感覚が、ありありと蘇ってくることがある。自宅でも扇風機を使っていたけど、家は港のすぐ近くで、夜でも波が護岸に当たる音や漁船のエンジン音、まだ暗いうちからの魚市場のアナウンスや喧騒で、多くの人が寝静まる時間になってもそれなりに騒々しかった。だから夜静かな環境に慣れていなかったのだろうし、扇風機の音など気にしなかったのかもしれない。シーンと静まり返るなかで、扇風機の音だけが鳴っている。時おり外の通りを走る車の音が聞こえる。今何時なのだろうか。暑さもありなかなか寝付けない。このような想起は自身では止めることができない。トイレに行くときに通る廊下の床板の感触、窓から見える一階の鉛色の瓦屋根、その窓から廊下にさす月の光、家の間取り、部屋の奥の暗がり。そういえば初めての料理は、祖母と一緒に作った焼飯だったと思う。小学2年生くらいのころだ。玉ねぎと人参をまずみじん切りにする。それらを炒めてからご飯を入れ、焼飯の素なる粉を振り入れて炒めながら混ぜて出来上がり。みじん切りとはこのようにするものかと感心し、そのように完成した焼飯は美味しかった。
名無し
うちも港の近くに住んでいたのでその時のことふと思い出しました。こういうの良いですね。素敵な文ですね。あの頃の船のオイルの匂い、潮が肌にまとわりつくような夏の夜思い出しました。
らび 🐱⃤ₛ ҉
情景が 浮かんできます (*゚∀゚艸)
白夜
おはようございます 小津安二郎さんの映画のよう 情景が細やかに頭の中に浮かんできました 波や船の音、漁港の深夜は働く人たちがいるんですね もんさんのお料理初めはおばあちゃんと作った炒飯ですか 小さなもんさん、褒められながら召し上がったのでしょうね 沢山の穏やかな思い出とともに素敵なお話をありがとうございます[照れる]
黒猫のジジ🐈⬛
夏って、何かの拍子に子供の頃の情景と繋がるのって多々ありますよね。 昼間の電気をつけない外の明るさだけで台所にたつ祖母の姿が浮かびました。 懐かしい[照れる]