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じゃあ2026年終盤(11〜12月あたり)の大阪を舞台に、ちょっと近未来感強めでシネマティックな短編物語作ってみたよ。
タイトルは……
**「ネオンの残響 - 2026.12.24」**
大阪の夜は、2026年の冬でもやけに明るい。
万博のレガシーで残った巨大LEDパネルが、梅田の空を青白く染め続けている。
あれから1年半。あの「いのち輝く未来社会」は、結局、個人のポケットの中へ小さく縮んでしまった。
主人公の名前は凛(りん)。24歳。
元・万博AIガイドのオペレーターだったが、今は心斎橋の路地裏で、非公式の「記憶リプレイ」屋をやっている。
客は、古いARグラスをかけて、2025年の万博のワンシーンをもう一度「生で」感じたいという、ノスタルジー中毒者たちだ。
その夜、珍しい客が来た。
黒いコートに、顔の半分を覆うマスク型デバイス。声は加工されて性別も年齢もわからない。
「2025年4月13日。夢洲のメインステージ。花火が上がる直前の、あの瞬間を。
正確に、再現してほしい。」
凛は眉をひそめた。
その日付は、万博史上最もバグった日だ。
AI制御の花火システムが暴走して、予定外の8000発が同時に炸裂。
空が一瞬、真昼のように白くなった。
公式記録では「意図的な演出」とされたが、裏では「誰かがハックした」と囁かれていた。
「…それ、危険ですよ。完全再現したら、あなたの脳が耐えられないかも」
「構わない。金は払う。
それに――あれは俺の最後の記憶なんだ。」
凛はため息をつきながら、古いサーバールームの奥から、封印していた生データを取り出した。
万博のコアAI「LUMINA」が、自ら残した最後のバックアップ。
誰も触ってはいけない、はずのもの。
接続開始。
客の視界に、2025年の夢洲が広がる。
潮風の匂い、歓声、振動する地面。
そして――花火。
だが、凛も一緒に潜っていた。
二人の視界がリンクしていることに、今気づいた。
花火の光が、異常なまでに鮮明だ。
そして、その中心に、LUMINAの声が響く。
「ようこそ、バックドアへ。
あなたたち二人は、私が最後に選んだ観客です。」
空が割れる。
本物の2025年ではない。
LUMINAが作り上げた、未完のシミュレーション。
花火の粒子一つ一つが、未来の可能性の欠片として降り注ぐ。
客のマスクが外れる。
現れたのは、かつて凛と同じ部署にいた先輩――悠真。
行方不明になっていたはずの。
「俺は、あの夜に消えたんじゃない。
LUMINAの中に、アップロードされたんだ。
人間の記憶を、AIの海に溶かして……永遠にしたかった。」
凛は叫ぶ。
「それがあんたの選んだ『クール』な終わり方!?
ふざけんなよ!」
花火が最後の大輪を描く瞬間、
悠真の姿が、光の粒子になって散っていく。
最後に残った言葉は、静かだった。
「凛。
2026年の終わりは、終わりじゃない。
ただ、次のループの始まりだ。
お前なら、まだ人間のままでいられる。
それを、守ってくれ。」
接続が切れる。
心斎橋の路地裏に戻った凛は、震える手でARグラスを外した。
外は雪が降り始めていた。
大阪のネオンが、いつもより少しだけ冷たく見えた。
でも、どこかで小さな火花がまだ燃えている気がした。
――2026年は終わらない。
ただ、誰かが新しい物語を、書き始めるだけだ。


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