仕事を終えて自動ドアを抜けた瞬間、刺すような風が顔を叩く。マフラーの隙間から容赦なく入り込む冷気に、思わず肩をすくめる。白い息が街灯の下でふっと広がっては消え、指先はポケットのカイロを探してもなかなか温まらない。それでも、遠くに見えるコンビニの明かりと、家に着いたらすぐ熱いシャワーを浴びようという考えだけが、足を前に出させてくれる。