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はるの

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雪の日に 〈合唱用〉

雪がはげしく ふりつづける
雪の白さを こらえながら


欺きやすい 雪の白さ

誰もが信じる 雪の白さ

信じられている雪は せつない


どこに 純白な心など あろう

どこに 汚れぬ雪など あろう


雪がはげしく ふりつづける

うわべの白さで 輝きながら

うわべの白さを こらえながら


雪は 汚れぬものとして

いつまでも白いものとして

空の高みに生まれたのだ

その悲しみを どうふらそう


雪はひとたび ふりはじめると

あとからあとから ふりつづく

雪の汚れを かくすため


純白を 花びらのように かさねていって

あとからあとから かさねていって

雪の汚れを かくすため

雪がはげしく ふりつづける

雪はおのれを どうしたら

欺かないで生きられるだろう

それが もはや
みずからの手に負えなくなってしまったかのように

雪ははげしく ふりつづける

雪の上に 雪が
その上から 雪が

たとえようのない 重さで
音もなく かさなっていく

かさねられていく
かさなってゆく かさねられてゆく


吉野弘
原詩<心の四季>
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コメント

はるの

はるの 投稿者

1 GRAVITY

どちらもいい… 吉野弘〈雪の日に〉 雪降る日には、雪の詩を読みたい。 白は欺く、白は信じる、信じられてる白は切ない… うわべの白さで輝きながら うわべの白さをこらえながら どこに純粋な心などあろう どこに汚れぬ雪などあろう なんて、誠実な、どこまでも実直な詩なんだろう。

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