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みの_chill

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外の風は冷たく、吐く息が白い。 せっかくお風呂で一緒に暖まったのに、まさかのベランダでひとり夜景を見る羽目になるとは‥‥くしゅん!

「今夜は彼もいないから大丈夫だよぉ〜♡」って彼女からメールを貰った。 それで安ワインを持っていそいそと尋ねたんだよね。 彼は一昨日から出張なんだって。 それなら今夜はたっぷり楽しめるねって2人で湯船に浸かりながら話してたら、まさかの彼が急遽帰宅したんだ。

ピンポーン♪ バタバタして裸のままお風呂からインターフォンに出た彼女、モニターに彼の姿を見て青ざめた。 (何でここにいるの?) 慌てて「ちょっと待ってて、お風呂に入ってたから何か着てくるからねー(ドキドキ)」

俺の靴と脱ぎ散らかした服を渡され、ベランダに追い出されカーテンを閉められた。まだ拭ききれてないので、お湯が滴り落ちる。夜風がそれを撫でていくので、体が芯から冷えていく。冷蔵庫でキンキンに冷やされるビールの気持ちがよーくわかったよ。(寒)

「ただいま〜 明日からの検査が延期になったんで早く帰れたよ。 準備だけして一旦解散したんだ。 あー疲れた。俺も風呂に入ろうかな。」
「今、出たところだからお湯も熱いはずよ。(ベランダの方をチラリと見る)」

彼が脱衣所に行った隙にベランダの俺を玄関に行くように促した。いつでも出られるように待っている間に服を身につけていた。靴を手に持ちそろりそろり玄関に向かい静かに出ていく。音がしないように用心してドアを開けて「また連絡するから♡」と言われ軽くキスをしてその場を離れた。

「あーいい湯だった。濁り湯の入浴剤はいいもんだな。 なんだワインも買っておいてくれたんだ。でも先ずはビールからだよな」とか言って冷蔵庫から缶ビールを出している。つまみになるようなものを準備しながら、バレなかったかハラハラしてたけど、何とか誤魔化せたようだとホッとしていた。

そこに彼が「ところで脱衣所にあった男物のパンツは誰んだ? 俺のじゃないよな?」だって。

ゴトン!!(大きな音)

その時、彼女は盛り付けた肴を皿ごと床に落っことした。
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