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風来坊

風来坊

安徽省を縦断して

​—— 風来坊

​江西省九江から長江を北上し安徽省に入ると、平原が広がり、麦畑が見え始める。この風景は私にとって非常に馴染み深い。平坦な大地、密集した道路網、頻繁に現れる信号機、街中の焼きパン屋の屋台、そして大衆浴場が現れ始める。

​浴場は、私の中で北方の象徴だ。集中暖房のない農村や町では、冬の気温は零下にまで下がる。母屋では通常、石炭や薪を燃やして暖を取るが、浴室は庭に独立して建てられていることが多く、北方の農村で冬にシャワーを浴びるのは一種の拷問に等しい。だから、東北から安徽まで、浴場はどこにでもある。一方、南方では最も寒い月でも零上であり、暖房がなくてはシャワーも浴びられないほど寒くはないため、浴場はほとんど見られない。

​大衆浴場の入浴券は安く、8元で2回入浴できる。この低コストの運営モデルであるため、個室はまず存在しない。十数個のシャワーヘッド、二つの大きな湯船、数台の垢すりベッド。みんな裸になり、赤裸々に対面する。これは大多数の南方人にとっては受け入れがたいことだろう。

​北方人のあの親しみやすさは、銭湯文化とも関係があるのではないかと推測する。町の男たちは銭湯で一回や二回は必ず顔を合わせ、誰に会っても顔見知りで、お互いの裸体をほのかに記憶している。身体的な近しさが、心理的な親しみを生み出すのだ。

​長江以北の安徽省は、私の目には山東省や河南省と変わりなく、蘇北(江蘇省北部)と同様、中原官話エリアに属する。言語、文化、食習慣が似通っている。

​春が訪れると、黄色い菜の花と白い杏の花が競うように咲き、緑豊かな麦畑、枯れ草に覆われた小さな丘、そして解凍後の黄土の大地が、典型的な北方の農村の光景を形成する。

​北方の春で最もふさわしいのは、午後に銭湯に行ってゆっくり浸かり、日の光が最も強くなる時間帯に公園を見つけて座り、ビールを飲むことだ。この時間帯は一日で街に人が最も少ない時でもある。誰もがそれぞれの悩み事を抱えている中、ただ自分だけが心に掛けることなく、のんびりと時間を過ごすのだ。
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