国会図書館に氷菓設定集無くて泣く｜サハラの投稿-GRAVITY(グラビティ) SNS

人助けしてばかりいる。苦しそうにしている人を見ると年寄りでも女性でもないのに老婆心が芽生えてしまう性質のせいでもあり、また絶望から黒く不透明だった瞳に光が点る瞬間を見るのがなかなか悪くないせいでもある。
話を聞くのが上手いのか、心を開いて相談してきてくれた人にはよく褒められる。褒めすぎだと思うこともしばしばある。でも「なにか俺/私にできることがあったらいつでも言って！」と言って笑顔で去ってゆく人は一人もいない。お礼にとご飯に誘ってくれる人も一人もいない。相談を受けるために行った店の会計を割り勘にされることも少なくない。相談を含む会話の時、少し疲れて黙っていたら、「楽しくなさそう」と厭味を垂れた人もいる。
困っている人を相手に交渉や取り引きを持ちかけるのはたとえ仄めかし程度であっても絶対にしたくないので断固としてしないし今後もすることはないだろうけど、一方通行の慈愛というのは結構しんどい。倫理観が祟ってこんな時間にSNSに吐き出す始末である。
俺がまだ若いからか。お調子者だからか。悩みが深刻だから人の心配をする暇がないのか。施しをしてもらったら施しで返すというのは、人と関わる上でどうしても欠かせない営みであるという真理はどこへ行ってしまったのか。最近は疲れてしまって人に常識も度も超えた優しさを注ぐことが難しくなっている。深刻に苦しんでいる人は死ぬか生きるかの境まで一人で苦しみ切るのが古くからのセオリーなので、彼らの話を聞くのは邪道で、常識外れで、度を越している。そういう人は普通に話すのも一大事である。でも倫理は譲れない。本当は「生きるか死ぬかまで苦しむのがほんとうなんだよ」と言って実際に死なれるのが怖いのかもしれない。
報われないのが辛いというのではない。真理が失調しているのがどうにもむず痒くて気分が悪いのだ。善に生きて露頭に迷うのはあまりに馬鹿らしいと思うが、悪に生きるのはもっと馬鹿らしい。
今日も途方に暮れている。