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ヒロ🦻【えんの木】

ヒロ🦻【えんの木】

【前提】

・行われてきた市町村の子育て支援事業…乳児家庭全戸訪問事業,養育支援訪問事業,地域子育て支援拠点事業など(内閣府2008).

・「虐待発生予防」とは,子育て家庭にとって身近な地域において悩みや不安を相談できる体制などを整備することで,虐待のような深刻な問題の発生防止に努めること

・「ポピュレーションアプローチ」…医療・公衆衛生において発達してきた概念で,最近では児童虐待の対応をめぐって,母子保健や子育て支援などの分野においても用いられる

例)

①「ハイリスクアプローチ」:2次予防(問題の早期発見・早期支援)…虐待がすでに起きている

②「ポピュレーションアプローチ」:1次予防(問題の発生防止)…前段階でリスクの発生を予防する

 

1.児童虐待の予防型支援

・2017年~市町村に対して妊娠期から子育て期までの切れ目ない支援を行う「子育て世代包括支援センター(法律上の名称は母子健康包括支援センター)」の設置が努力義務化(母子保健法及び児童福祉法等の改正による)

・「子育て世代包括支援センターは,ポピュレーションアプローチで親との信頼関係を構築し,母子保健に加え子育て支援のサービスを増やし,健診等の出会いの「点」ではなく,生活者の地平である「面」としての利用者目線での支援を行うこと」佐藤(2021)

 

2.早期療育機能の必要性

・発達障害の「早期発見・早期療育」に関しては,3歳児までの乳幼児健診でのスクリーニングの精度を高め,5歳児健診などを実施する

・保育所などの集団生活においていわゆる「問題行動」が顕在化(渡辺・田中2014)

・広汎性発達障害(高機能群)約20%の親が1歳前から,70%以上の親が3歳未満から子どもに発達の問題があることを疑っていた(障害児の親103人に対する調査,宮地 2010)。しかし保護者の「気づき」の段階から速やかに対応できる支援体制が不十分で,健診で再検査や要観察などと判定されても,保護者の気持ちの整理がつかないなどの理由から医療・療育等の専門機関につながるまでには時間を要する.

・地域によっては専門医療機関・専門医が不足しており,たとえ保護者が子どもの受診を希望しても,初診の予約までの待機期間が数か月~1年以上と長期化しているところが少なくない(新美・本田2020)

診断が確定する前段階から保護者が孤立したり,子育ての負担を過剰に抱え込んでしまったりする状況では, 児童虐待の発生リスクが高くなる場合がある.


3.予防から虐待対応へ

2024年度から子育て世代包括支援センターは,要支援・要保護児童を含む子育て家庭に対しておもにハイリスクアプローチを担う「子ども家庭総合支援拠点」と統合され,「こども家庭センター」として再編されることとなっている。



【母子保健と児童福祉の両機能が一体的に相談支援を行う機関】へ

・身近な相談支援の場として1次予防(ポピュレーションア プローチ),ハイリスクな家庭に対しては他の専門職や関係機関につながる「入口」として,地域連携による2次予防の一翼を担うことが期待される.

・障害児等支援における「気づき」の段階からの早期支援

・診断が確定する前段階の「発達に課題がある子ども」を含む早期支援(母子保健や子育て支援事業等との連携)

 

【参考】

渡辺(2025)多様な課題に対応する地域子育て支援拠点事業の役割に関する研究, 日本福祉大学教育・心理学論集 第17号


【ベストコメント】

やはり今の時代、支援が手厚く感じますが、いつからなのかと思います。少子化ゆえに実現しているのかなとか気になりました。
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