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マサヤス 龍之介
#サザンが1番
☆『1990年代の桑田佳祐 .10』
1992年平成4年、この頃になると桑田は音楽家としての充実期をむかえる。TBS系列ドラマ『ずっとあなたが好きでした』の主題歌と挿入歌のオファーが来る。桑田とサザンオールスターズは毎年恒例の年越しライブを横浜アリーナで開催しており、それをTBS系列がLIVE中継していたので、そうした繋がりからのオファーと思料するが、それにしてもこのドラマは怪優 佐野史郎の出世作となったし、欽ちゃんこと萩本欽一率いるお笑い作家集団パジャマ党から出世した君塚良一が手掛けたよく書けた脚本であった。君塚良一は後にCX系ドラマ『踊る大捜査線』も手掛けてその後は同ドラマの映画版では監督も務めたりしている。そんなドラマの主題歌♫涙のキッス と挿入歌と言われている♫シュラバ★ラ★バンバ SHULABA-LA-BAMBA は好一対のタイプの楽曲であり、しかもシングルで2枚同時リリースとはさすが、多作作家桑田佳祐の面目は躍如している。小貫信昭はその著書の中で…なんなら一気に、50曲くらい作っちゃおうか、と桑田が宣っていた事を書いているが、凄いエネルギーだし桑田の作曲キャパに唖然としたのは1980年代半ば、kuwatabandの頃に出演したさんまのまんまで明石家さんまにこの番組のテーマ曲、作って貰えないでしょうか?と無茶振りされてギター1本でその場でボサノバ風のテーマ曲をポロンと弾いて、出てきたフレーズは…観てチョンマゲ という具合だったのと、先日放映された『日曜日の初耳学』で林修先生からもやはり無茶振りされて、…今でしょ!のフレーズを巧みに折込みアドリブで即興作曲してしまうという芸当に象徴されるように、これは殆ど天才的である。だからシングル2枚同時リリースはホントに驚いたしこの2枚のシングル曲も大瀧詠一風に云うところのノベルティタイプとメロディタイプを両刀使いしている所が素晴らしい。前者はメロディタイプで桑田のミディアムバラードの傑作である。メジャーキーだがドラマのテーマ性を意図したかのような何処かペーソスが漂っており、聴くほどに切なさが込み上げてくる。メロディメイカー桑田の振り幅のある大メロディアス楽曲に仕上っていて、聴く者にため息をつかせる。片や後者の方は一転マイナーキーで紡がれる。そしてまるで呪文のようなタイトルを唸るように唄い上げるのだが、その歌詞は載っけからして…修羅場穴場女子浮遊…と摩訶不思議なフレーズである。これは推測するにこのドラマのシチュエーションである。
主人公の嫁(賀来千香子)がマザコンの旦那(佐野史郎)とその息子を溺愛する母(野際陽子)の家で翻弄される様をフレーズにしたものであろう。桑田の若い頃からの作曲術であるギターをかき鳴らしながらデタラメ英語を口ずさんでいくというある種の曲先で歌詞は後から意味を持たせると云う独特の方法論で紡がれる。そこにこの場合だとドラマのシチュエーションを念頭に置きながら作詞をして行くという手法は誰しもが感嘆するのだが、当の桑田本人は…それが当たり前なやり方だからさして不思議は無い。桑田の日本語を解体して英語の様な発音で唄うスタイルがこの時期に更に進化している事に素人も識者達もただただ翻弄されまくるしかない。最初の進化は'84の『人気者で行こう』の中の♫よどみ萎え、枯れて舞え であった。…いつも心に 愛倫浮気症 [アイリン・ブーケ・ショウ] Mm…逢えば深みにはまり…という桑田の造語にはそれまでにはない新たなステージに進化したことを印象付けた。桑田の個性が際立ちやがて大輪の花を咲かせる、この90年代の時期はその新たなる始動期でもあった。
続


シュラバ★ラ★バンバ SHULABA-LA-BAMBA
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🥀ジュヌ♋Cava
桑田さんのその歌唱方に気づいたのは「恋人も濡れる街角」あたりですね…それまでは歌詞の意味をあえて考えずに楽しむクセがついていたので。でも、なんとなく気になってたのは、歌詞の中に「言葉にならない」とか「言葉にできない」と言うワードが多用されてるなぁとは思ってたんですよね。 それと、ビリー・ジョエルのシングルカットされてない曲の中の歌詞がよく出てきたりなんですよね。 マチルダベイビーの中にBillyのグラスハウスというアルバムの曲の中に it's ジャスト a Fantasy て言う曲と歌詞があるんですが.そのモチーフが繰り返出てきたり…。
Sometimes a Fantasy
ビリー・ジョエル