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クロ

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家族と食事に行く。

そこは地場の旬をゆっくり味わえる静かな食堂。手間を惜しまず作られた料理がきれいに並ぶ。古民家を改築した温かみのある静かな空間。窓からは開けた農村の四季の風景が見える。

そこで僕らはひととき過ごす。
食事を終え、お金を払い、帰路につく。
何度となく通ったから、車の中では「ごちそうさま」とだけ。

ただ、口にはしないけど、何かがざわめく。

この時間は何だったのか?
僕らはいっときの心地よさに満たされた。
それは穏やかな時間だった。
でも、なおにじみ出るこの居心地の悪さは何だ?

僕らは
食料を摂取したのか?
もてなしや空気になごんだのか?
会話を楽しんだのか?
たぶん全部そうだ。
でも、何かを置き去りにしなかったか?

僕らはその場で、ほんとうに「生きていた」のか?

団らんにケチをつけたいわけじゃない。
ただ、心が、帰路、ざわめく、いつも。
これで、よかったのか。──と。
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