共感で繋がるSNS
GRAVITY(グラビティ) SNS

投稿

マルチェロ

マルチェロ

大学卒業前の映画日記 その4
ゴダール『はなればなれに』 

そう動くなよ、静かにしなさいよと言いたくなるくらい、登場人物がみんなよく動くわりに、身体の使い方が不器用で、アンナ・カリーナが虎を餌付けしたり、男ふたりで川をボートで渡ったりするあたりはいかにもぎこちない。ダンスやルーブル美術館弾丸見学のシーンも、動きたいけど運動神経が悪い、でも動く、という妙な意志を感じさせる。

肝心のシーンでも動きすぎは収まらず、荒っぽくもよちよちしている。しかも、脇役にいたるまで動きがおかしく、バイオレンスのシーンで小学生のドッジボールみたいな動きをしていたり、バスケットボールのシーンでたらたら動いていたり、この国には体育のカリキュラムがないのだろうか。よくそんな文化圏で『死刑台のエレベーター』みたいな運動神経のよい映画がとれたなぁ。

もれなくこの映画では、機械や車までもがやたら運動していて、全編にわたってむやみなノイズ(生活音)が楽しめる。

たいへんおもしろかった。
GRAVITY2
GRAVITY23

コメント

くろみつ

くろみつ

1 GRAVITY

作り物感が無さそうだなと、読んで思いました もちろん別の文化圏なので馴染めない部分はあるのでしょうが

返信
マルチェロ

マルチェロ 投稿者

1 GRAVITY

ゴダールはほんとに、『勝手にしやがれ』の中途半端感から飛躍しましたよね。ドラマ映画として『軽蔑』、理論的映画として『中国女』、ただほんとうに向いてたのは『はなればなれに』みたいなひねくれた娯楽映画ですかね。

返信
話題の投稿をみつける
関連検索ワード

大学卒業前の映画日記 その4