今も忘れられない、また思い出した。私はあの舞台を、今も抱えたままであることを。いつまでもいつまでも、成仏の出来ない舞台袖で、羨ましそうに眺めている。オレはね、とっても不出来な演者だったけど、だいすきだったのよ、割れんばかりの拍手だとか、眼差しの真剣を突き刺されながらもがくのが。