この新訳が好きだと思ったのは4巻で伯爵がある人物に宛てた手紙の文面。普通なら「かつて深く愛した」とか「最愛だった」とかそういう言葉になるだろうところに、「大好きだった女性」という言葉を使っていた。この率直で無邪気な表現から、若き日のダンテス君がちらりと覗いたようで、すごく感動した