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イグアナ
どうしても外せない仕事があって、
友に鍵を預けてたまちゃんを病院に連れて行ってもらった。小康状態が続いていたが、体調は急速に悪化して、四本脚のうち、動かせるのは左の前脚のみになった。痛みからか、不安だからか、鼻声で鳴いては呼ぶようになった。お出迎えも、お風呂の見守りもできないことに憤っているように見受けられたが、それはイグアナの感傷かもしれない。
よくなることは、無いのだろうなと思う。
それでもこの日々は、かけがえのないものだ。
トイレがわからなくなっても、立つこともままならなくなっても、目が見えなくても、ちゅーるにかぶりつくたまちゃんがいるうちは、イグアナは悲しんではいけない。
今この瞬間を生きているのだと、たまちゃんは教えてくれる。今やるべきことがあるのだと。最後までやりきるのだと。
それもイグアナの解釈だ。
ほんとうのところは、たまちゃんにしかわからない。長いお付き合いだけれど、ほんとうのところは、わからない。
わからないから、この暮らしはこんなにも鮮明で、その輪郭ははっきりしている。いつかたまちゃんは向こう岸に渡り、イグアナはその姿を見送るだろう。それでいいのだ。逆じゃなくてよかった。
でもできたら、明日の朝も、また会おうね、たまちゃん。

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たまちゃん… 頑張ってるんだね たまちゃんの痛みや不安が少しでもなくなるよう祈ってます!!!