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自分磨き
猫は窓に移動し、美しく光る月に話しかけた。
猫
「ねぇなぜアナタは特別なの?」
月
「私が特別だって?」
猫は姿勢を崩して、話を続けた。
猫
「だってこの世には色んな光るものが存在しているのに、アナタがまんまるになった日はみんなアナタを見てうっとりしているのだもの」
月
「ははは。それは私がオンリーワンだからだよ。」
猫
「オンリーワン?」
月
「うん、オンリーワンだ。
例えば人間が大事にしている幼少期の写真があるだろ?
この世には美しい絵がたくさんあるのに多くの人が大切にするのは幼少期の写真なんだ。
幼少期の思い出も関係はしているけれども、複製やネットでは見られないオンリーワンの写真だから大切なんだ。」
猫
「ふーん。そうなんだ。」
月
「そうだよ。例えばこの世界に月が無数に出てきて、人間が開発した光がたった一つになったとしたら私たち月は今ほど大切にされなくなってしまうのさ。」
猫
「なんか人間って面倒くさい生き物なのね。」
月
「うん、面倒くさいオンリーワンの生き物だね。」
猫はその夜、少し賢くなった気がした。
#妄想小説
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