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Kasishu✰·*

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今書いている小説の3章です

#Kasishuの創作小説

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3章 空白と再開

 

数日後。

気づいたら僕は、橋の下にいた。

あの日と同じように夕日が川面に反射して僕を照らした。

しかし、辺りを見渡しても彼女がいない。

不安と焦りが混ざりあって、胸の奥がざわついた。

 

「ここだよ。」

 

背後から彼女の声が聞こえた。

不安と焦りが一気に肩から降り、僕は安堵した。

 

「もう来ないのかと思ってた…」

「ごめん…」

 

彼女は今にも泣き出しそうな瞳でこちらを見つめた。

彼女の瞳を見た僕は不意に涙が零れ落ちた。

 

「どうして来なかったの…?」

 

彼女にそう問われ、僕は咄嗟に嘘をついてしまった。

 

「忘れようとしてた……」

「忘れるって何を…?」

「君のことを。出会ったことや話したことすべて。

 でも、忘れられなかった…」

 

彼女は涙を浮かべながらも微笑んだ。

 

「忘れなくてよかった……」

 

そう言った彼女の声は、少しだけ遠く聞こえた。

気づけば、さっきより彼女との距離が開いていた。
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