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Kasishu✰·*

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今書いている小説の2章です。

#Kasishuの創作小説

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2章 再び、夕暮れの河川敷で

 

昨日と同じ夕暮れ、昨日と同じ橋の下を通った。

 

「来てくれたんだ。」

 

橋の下から声がした。

振り返ると、微笑む彼女がいた。

 

僕は小さく頷いた。胸の真ん中で小さな鼓動が数を増やした。

 

「約束だから。」

 

川のせせらぎが耳に心地よく響いた。

風が少し冷たくて、でもどこか優しい匂いがした。

 

「…昨日のこと、夢じゃなかったんだね」

僕は小さな声でつぶやいた。

 

彼女はほんの少し首をかしげ、微笑んだ。

「うん、夢じゃない。ちゃんとここにいるよ」

 

なぜか昨日より距離が近く感じた。

しばらく沈黙が続き、僕はふと疑問に思い、口を開いた

 

「どうしてここにいるの?」

 

彼女は目線を落とし、川面を見つめた。

 

「わからない。気づいたらここに…」

 

彼女の声は川の流れる音に隠れるほど小さかった。

橋の下を風が流れた。まるで僕の頭を撫でるかのように。

少し間が流れたあと、彼女は川面を見つめたまま、

 

「怖くないの…?」

「怖い…より、なにか懐かしい気持ちで……」

 

自分でもなぜそんなことを言ったのか分からなかった。

昨日初めて会ったはずなのに、なぜかどこかで見た気がした。

でも、思い出そうとするとなぜか胸が痛んだ

 

帰り道、彼女の放った言葉が何度も頭の中を巡った。

彼女はずっとそこにいるのに翌日も、その次の日も足を運ぶことができなかった。
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