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ぽんそ
ヨシタケシンスケ/作
「人は何のために生きてるの?」
を軸にした、三篇の物語。
読んだのは電子だけれど、
その後本屋さんで、紙の本も手に取った。
本全体の大きさ、厚さ、重さ、質感、
言葉の呼吸、一頁の厚さ、めくる感覚……
それらを確かめた結果思ったのは、
この本は、答えをくれる本ではない。
むしろ読者に「疑ってほしい」意図を感じる。
ゆるいイラストと読みやすい文章、
そのテンポに反して、一頁が“重い”のだ。
「同意してほしい」押し付けと、
「違っていていい」受容が、混在している。
話が飛躍していくきらいもある。
物語としてより、
一文ずつ切り取った方が受け取りやすい。
作者は、
この本が誰かの救いになることよりも、
自分自身で、
この本を読みたかったのではないだろうか。
メメンでありモリであり、
ゆきだるまでもある自分自身のために、
この本を書いたのではないだろうか。
残念ながら、メメンもモリもゆきだるまも
今の私の心にはまるピースではなかった。
数々の賞を取り
何十万部と売れた作品であっても、
心に響く人がいるということは、
響かない人もいるということなのだ。
メメンでもモリでもゆきだるまでもない私は、
私の物語を描けるということなのだ。

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